能はこんなに面白い!

2014/10/31  15:22 | 投稿者: masuko

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 表紙のお二人の対談や、それぞれのエッセー。お二人に松岡心平氏(東大大学院総合文化研究科教授。日本中世文学、芸能が専門)を交えての対談。

内田氏のあとがきから

 能楽の稽古を始め、十年ほど経過したときに、合気道の稽古で感じたのと同じように、自分の身体で起きている前代未聞の経験をなんとか言語化したいという強い欲求を覚えるようになりました。
 直接的には、仲間を増やすためでした。
 能楽と無縁の人たち、能楽堂に足を運んだこともない人たちの好奇心を掻き立てて、能楽堂に呼び寄せたい。他のどんな芸能の場でも感じることのできない、能楽だけがもたらすことのできる不思議な浮遊感を味わってほしい、そう思ったのです。


 ここ数年、能を観て、「不思議な浮遊感」というのは感じることがある。囃子のリズム、リズムの連続性、地謡いの響き、抑揚、強弱、シテの面は表情があるわけないのに、あれ?なんだか表情が変わった?みたいな時もある、シテの舞の限られた動き。それらがあいまってなんともいえない世界が生まれてくる。
 その世界に入りながらもぷかぷかと浮遊しているウチにその奧の世界を観る前に寝てしまう。
 今年こそはもう少し奧の世界を覗いてみたい。そのためにはシテの舞から何かを感じることができるといい・・・ということがこの本を読んで分かったことかな。

 能舞台の場がゼリー状になる、寒天状になるという話があった。お囃子、謡い、舞が始まってだんだんにどろっとした空気に変化していく感じというのがわからないでもないような気がする。内田氏がいうには「そのどろっとした空気の中でこう動くしかありえないというように舞う」とのこと。つまり、頭で考えて何歩前にでて右に回って・・・などということでなく、そのどろりとした空気の中である一筋の道が開けてそこを歩いて進むしかない、みたいになるとのこと。
 
 入門書としては良いと思う。観世のお家元の気さくなお人柄がいいね。内田氏的な論法に慣れていた方が読みやすいかもな。霊性的なこととか武道のこととかで彼が何を感じている人なのか知っている方が話題についていきやすいだろう。
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