役にたたない日々

2011/5/4  9:25 | 投稿者: ますこ

 佐野洋子さんの「役にたたない日々」を読んだ。亡くなる2年前に出ている本で2003年から2008年にかけて呆けた呆けたといって日々のことを書いている。鬱だったり乳がんになったり、ワイドショーをみたり、韓流ドラマにはまったり、お友達とおせち料理を作ったり・・普通に生きていることってけっこう役に立たなくて、つまらなくて、汚らしくて、どうでもよくて・・・みたいな後ろ向きの表現ばかりなのに、読んでいると、けっこう元気になる。つまらないことを気にせず、のんびりやんなよっていうメッセージのような気がする。
 2回も離婚していることや皆から嫌われるようなことばかりしたり言ったりしている自分のことを悪く書き、自己嫌悪に陥り、「思い出すと恥ずかしくていきていられない失敗の固まりの様な私」と書いたりしている。そんなこと思わないタイプなのかと思っていた。
 余命2年宣告された2008年冬のエッセイには「人生が急に充実してきた。毎日がとても楽しくて仕方がない。死ぬとわかるのは自由の獲得と同じだ」と書き、「私は死ぬのは平気だが、親しい好きな友達には絶対に死んでほしくない。死の意味は自分の意味ではなく他人の死なのだ。」という佐野さん。毒舌に埋め尽くされたエッセイに暖かさを感じるのはこういう人柄からでるものなのだろう。
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