とうとう、トウシューズデビューの日がやって参りました。
恐る恐る先生に許可を求めたのが実はもう3年も前の話。それから勇気が出なくて買いに行かないこと1年、突然病気になってトウシューズどころじゃなくなった日々が1年半、ようやく購入に至ったのは
つい先日のこと。
今日は外は凍り付くような寒さながら、よく晴れてスタジオの中は明るく、気持ちの良い日でした。フロアでのストレッチの後、思い切って先生に頼むと快くOK、実は私の知る限り、ここの大人クラスでトウシューズレッスンは初めてです。
まず両手バーで1番から片足ずつタンジュ、そのままゆっくりと足の甲に重心をかけるようにしてプリエ。タンジュで1番に戻す。ドゥミ(ハーフトウ)を通す意識とシューズの馴らし、そして甲出し、とこの時点で3つのことを同時進行がすでにちょっと厳しい。しばらく続けてドゥミが使えるようになったところで片手のプリエに。
1番のグランプリエで踵が脱げそうになってちょっと慌てる。足の形に合っていないのか、それともまだ慣れていないせいか。踵に気を遣いながらのグランプリエ、当然胸の引き上げがおろそかに。ああ、やっぱりやってみないとわからないものだなあ、とちょっと感動(笑)。前後ポールドブラの後スゥスに立つ。これだけの動作がバレエシューズとはまったく違う動きのようでとまどってしまった。だって、バレエシューズではドゥミで終わりのものが、そこから先まであるんだもの(笑)。うわーっ!背がこんなに高くなる!発見の連続。
ワガノワのロシアメソッドではアテールから一気にトウへ立つけれど、フランスのオペラ座ではドゥミをわりとゆっくりと使って滑らかにポアントに乗るのだそうです。イギリスのロイヤルやイタリアのチェケッティはどうなんだろ?うちのスクールはクロちゃんがバランシン系で、どちらかというとロシアの流れを引いているのだけれど、とにかく講師がロシア、イタリア、ドイツ、ペルー、アメリカ、中国…といろいろなところから来ているので一つの流派にはこだわっていない。今のところ私はドゥミを使って立つ方法を教わりました。
降りるときも立つときと同じようにゆるやかにドゥミを通って降りる。思った通りに難しいけれど、覚悟したよりは上出来。…と思っていられたのは4番まで。5番になると立ったらバランスが取れない!クロちゃんは両足をしっかりとつけて支え合うように膝をもっと締めて、腿の筋肉を上に引き上げて、と言うのだけど…一体どうしたら腿の筋肉が上に引き上がるのか見当もつかず。
今までバレエシューズで「バランスが取れている」と思っていたのはきっとドゥミでかなり「ずる」してたんだなあと痛感。まあ、繰り返すうちになんとか少しずつマシにはなってきたけれど。
プリエからデガジェ、プチバットマン、ロンデジャンブ・アテール、ロンデジャンブ・アンレールへと進み、フォンジュのあたりで(…と言ってもクロちゃんのバーレッスンはプリエの後は全て複合ワザ。一つ一つ順番に進んでいくわけではないのです)とうとう片足のルルベが…出たけれど、「TAMAは両足スゥスからパッセに上げて」と指示される。ホッ。
ところがこのパッセ、左足軸の時は自分でも安定しているのが感じられるけれど、右足軸になるとしっかり乗れていないのがイヤでもわかる。乗ろうとすると膝が出てしまう。足首が十分に柔らかくないみたい。更に強さも十分じゃない。以前Q母さんがおっしゃっていたけれど、ポアントに挑戦することでこういうことが明らかにわかるようになるんだ!と実感。思い切って良かった。これから何を強化したら良いのか具体的にわかったし。
ともあれ、1時間弱のバーの間、足首以外が痛むこともなく、無事にバーレッスン終了。つま先が痛くないというのは、自分の足にしっかり合ったシューズを選んでもらったことと、今時の新型兵器(?)アウチパウチというトウパッドのおかげです。技術は進化してるんですねえ。…なんてことは躍り込むようになったらとても言っていられないのだろうけど。
それにしてもダンサーってすごいなあ。本当にすごい。こんな、歩くだけでもグラグラするような不安定なシューズを自分の足の裏のように履きこなして、超人的に踊って見せちゃうんだから。とりあえず今の私にはこれを履いてピケに立ったり、ましてやピルエットを回ったり、ジャンプしたりなんて
想像もつきません。いつの日かそんなことができるようになるとも思えないのだけれど、とりあえずは今、新しい第一歩を踏み出したことが単純に嬉しい!夜になってまだ足首がごわごわした感じがしている、ということはちょっと負担がかかりすぎたのかもしれないな、長く続けられるように気をつけないと。
これからは、1に甲出し2に足首強化 ブーがつま先を伸ばすためのゴムベルトを貸してくれるそうです。ガンバリマス。
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