こちらに来て交通事故を目にする頻度が日本にいたときよりも格段に増えた。
道路も広いし、譲り合い精神はたぶん日本のどこよりも発達しているし、なのに何故だろう?と思っているのだけれど…。
毎日必ずお邪魔するブログの一つ、ういんちるさんの
Chicago きっちん。今日訪れて驚いた。ういんちるオットさんがお嬢さんの2号ちゃんを載せて学校へ向かう途中、赤信号で後続の車に突っ込まれて車が廃車になるほどの事故に遭ったという。
幸いにしてひどい怪我はなく、後からむち打ち(英語でもそのままWhiplash injuryと言います)が出る可能性がある程度で済んだのは不幸中の幸い。
それにしても
見通しの良い交差点の赤信号で止まっているときに突っ込まれたら逃げようがないですよね。
相手は高校生のティーンネイジャーだという。この国の保険システム。ティーンネイジャーの保険料はそれこそ目の玉が飛び出るほど高いのだけど、無理もないと思ってしまう。
防ぎようのない事故も存在する。気を付けようがないこともある。せめて、事故に遭ってしまったときの対処法を身につけておきましょう。
ういんちる家のみなさん、くれぐれもお大事に!
ところで。全くの偶然だけど、今日、私の通うESLではポリス("cop"はスラングワードで失礼に当たることもあるのでなるべく使わないようにしましょう)を呼んで話を聞く日だった。今行っているESLは生徒が全レベル合わせて10人そこそこ。合同クラスだけど普段はそれぞれのレベルで違うアクティビティをする。今日はゲストとしてポリスが来たのでみんなで話を聞き、理解できない生徒には先生が細かくわかりやすく説明し直してくれるというやり方だった。
現れたオフィサー・ホワイトは、まず交通違反で車を止められたときの対処法について教えてくれた。
・ポリスカーに止められたら速やかに道路の右側に車を停め、両手をステアリングの上に置いて、ポリスが近づいてくるのを待つこと。決して自分から車を降りたり、ごそごそとグローブボックスやバッグをまさぐってはいけない。
ポリスはその間、コンピュータでナンバープレートの照会やその車に関して何か情報が上がっていないかなどをチェックしてからドライバーズライセンスと保険証をチェックするために運転手のところへ来る。
長いんですよ、これが。
・ポリスから止めた理由を説明を受け、ドライバーズライセンスと保険証を出すように言われてから動くこと。
勝手に動くと「逃げる恐れあり」「武器を探している可能性あり」と受け取られるおそれがあるそうです。
ひ〜、知らなかった!シェリフ(保安官)だろうと地元の警察だろうとフェデラル(全国区)の警察だろうとこの手順は変わらないとのこと。気を付けましょう。
・オフィサーは必ずポリスカーに乗り、制服を着ている。そうでない限りは車を止める、あるいは職務質問する権利はないので必ず相手を良く確認すること。
・citation(召喚状…ようするに違反チケットですね)を受け取ったら「受け取った」とサインをする。これは「自分はこの違反をした」と認めるものではないので抵抗する必要はないこと。
この辺りは特別なことはないですね。私ももう
2度も違反金払ってますから(涙)慣れたもんです。
次に事故の処理。
・事故に遭ってしまったら、たとえ交通の邪魔になろうがどれだけクラクションを鳴らされようが車から降りず、その場に留まり、誰とも話をしないこと。
…とオフィサー・ホワイトは言う。「交通の遮断なんてことはどこでもいつでも起こりうる。大したことじゃない。それよりも車を動かしたことで証拠が消え、相手の言いなりになってしまうことの方がずっと恐ろしい」と。
たとえ小さなひっかき傷ができる程度の接触事故でも相手方と示談などせず、すみやかに警察を呼ぶように、とのことでした。この辺りは日本でも同じですね。
そして今日ちょっと驚いたこと。
・たとえ違法滞在者でも臆せず警察に連絡して大丈夫。フェデラルレベルとは違い、ローカルの警察は不法滞在などには関知しない。そういった問題はとても複雑だけれど、地元警察はそういう意味では完全に事故にあった被害者の味方。だから警察を無闇に恐れないこと。
うーん、これ、本当なんでしょうか??まあ、日頃の事務処理を見ていたらいかにもありそうな話だけど。
他にも違反の点数システムのこととか、ひったくりに遭ったときに対処とかいろいろ興味深い話を聞いたのですが、とりあえず今日はここまで。
「基本的にこの町のポリスは小さいし、みんながみんなを知っている。ほとんどの警官は僕のようにナイスだけど(笑)、中にはそうでないヤツもいます。感じ悪いのに当たることもあるだろうけど、みんな仕事はちゃんとするはずだからとにかく無闇に警察を恐れるのはやめてほしい。」
「それから。国によっては警察官に”袖の下”
(bribeって言う単語、初めて聞いて辞書ひいちゃいました)を渡して見逃してもらったりするらしいけれど、ここではあり得ないし、違法なので
絶対にしないでください」
日本人としてはちょっと考えられない話だけど逆にそういう国から来た生徒は「びっくり」だったみたい。公然と行われているのだそうで…。日本の常識が世界の常識とは限らないですね。当然ながら。
今日のポリスは外国に興味がある人で、日本の犯罪率の低さはどこから来るのかとか、いろいろと質問されました。「我々はたぶん他の国から良いやり方を学ばなくてはいけないんじゃないか」と言っていました。
「今度は普通のおしゃべりをしにこのクラスへ来るよ」とのこと。
アメリカ人にとって、世界中の人が集まるESLのクラスは逆に彼らが異文化を学ぶ良い場所かもしれません。
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