新連載です
今までも繰り替えしチラチラと書いてきた
「子どもと英語」について書いてみます。ちょっと長くなるかもしれません。
「子どもは簡単に外国語を覚える」
これは世間に(たぶん世界中に)広がっている認識だと思いますが、これはたぶん
誤解であると私は思っています。
そう。
誤解です。
ほんとにそれ、
誤解ですから。
確かに、大人が何年もかけて習得することを、子供達はその何分の1かの時間で身につけるかもしれません。でもそれは、大人にくらべると子どもは、わけも分からず英語の海に放り込まれて溺れている時間が圧倒的に長く、彼等の人生経験の比率から考えるとそれは
彼らにとってはものすごく長い時間であると思います。つまり、30歳の大人が10年かけて英語を身につけたらすると、その10年間は人生の4分の1。7歳の子どもが3年かけて英語を身につければそれは、たったの3年間であっても人生の3分の1以上になるわけです。子どもの3年間は40歳の大人に換算すれば軽く10年間分以上の長さなんですね。
彼等は
必死でそこから這い上がろうとしますから、その分、努力や苦労や辛い思いをたくさんして、
やっとの思いで言語を身につけるのだと私は思っています。
その結果、
「子どもはすぐに英語ペラペラ」という神話が生まれ、広がってしまったのではないかと思うのです。
ところで昨日、ちょっと
うれしいことがありました。
ちょっとややこしいものを買いに行った店で、ちょっと込み入った事情説明に四苦八苦していた私とオットの隣からちょっと口を挟んで補足してくれた娘フーが、店員のおじさんに
「キミは英語が上手だねぇ。御両親の通訳にならなくちゃ」と言われたのです。
え?それって嬉しいこと?悔しいんじゃなくて?って思います?
私には何よりも嬉しいことでした。
ここまで3年。とうとう子どもたちの英語会話力が私たち親を超えた、ということです。尤も、まだ語彙は全く足りないので、大人が日常生活で使うような事務的なこととか、医療関係、保険関係などの通訳にはほど遠いです。でも、とりあえず抽象的な概念や状況をを説明したり、補足したりできるまでになってくれたんです。
丸3年間の努力の末のことでした。
もっとも、フーをほめてくれたそのおじさん店員も
「子どもってのは本当にすぐに言葉を覚えるね、ぼくももし海外へ行くことになったら必ず子どもを連れて行って助けてもらうんだ」などとタイヘン
間抜けなことを言ってましたよ。<甘いね、オヤジ。
****************
こちらに来て数カ月くらいの頃のこと。私は
大変に焦っていました。
フーにかかった結核疑惑、
オットの怪我…次々予期せぬトラブルが襲い掛かり、英語力の不足のために思うようにならない事態が続いていました。なんとか英語力を付けなくてはと、熱があろうと毎日英語のクラスに通い、家に帰ると復習し、文法書を開き、医療用語を勉強しようとドラマERを毎日タイマー録画してかじりつくように見ていました。読めもしない英語の本を常に開いて、
英語の海に溺れていました。辛かった。
それは全て子ども達を助けたい一心でのこと。
今だから笑って話せますが、このころ、日本から来る友人、知人からのE-MAILには必ず辛い言葉が書き添えてありました。
曰く
「子ども達はもう英語がペラペラでしょう?」
「英語は子ども達が助けてくれるのでしょう?」
「子どもと比べて自分の英語が進歩しないからって落ち込むことないよ」
「子ども達はまだ日本語を覚えてる?」
ほとんどがこんな調子でした。
もちろん誰にも悪気などあるわけはありません。私を励まそうと元気づけようとしてくれていたのは痛い程わかりました。
それでもこの誤解はハッキリ言ってすごく
きつかったです。
子ども達がそんなに簡単に進歩してくれるものならこんなに辛い思いをしなくて良いはずだったんです。いつもそんなふうにむきになって反論のメールなどを送っていました。受け取ってびっくりしたみなさん、ゴメンナサイ。
無理もないんですよね。それほど「子どもは簡単」神話は広がっていますし、私だって実際に経験するまで、これほど大変とは思っていませんでしたから。
あの時どうしてあんなだったのかをお話してみたいと思います。
子どもたちもそれぞれに学校生活を楽しんでいるようには見えましたが、本当にいろいろな苦労があったんです。
そのころ、子ども達の
英語力はゼロに近いモノでした…と私は感じていました。今思えば、毎日学校へ行って、わからないなりにも先生の言うことをなんとなく理解し、なんとなく作業をこなし、一日一日をアメリカ人の子ども達と一緒に過ごしていたのですから、ゼロではなかったのでしょう。そして、そういう経験をしたことのない大人たちから見ればそれはもしかしたら十分に
「英語は大丈夫」というレベルだったのかもしれません。日本から「子どもはもうペラペラ?」とメールしてくる友人たちが想像する「ペラペラ」レベルはそれくらいだったんかもしれません。
ここに大きな温度差があったのだと思います。
たぶんそのあたりの認識の違いも「神話」が広がることに一役買っているのではないかと思います。
「英語の世界の中で、何ごともなければ一通りなんとなくついていける」レベルがとりあえず英語の入り口とすれば、ゴールは「自分の状況を理解できる。自分の要求を相手に伝え、何があっても自分の力で解決することができる。」ことだと思います。
実際にはどうだったかと言うと…
「ウー初めてのスクールランチ事件」に続きます。
ちょっと愚痴愚痴コーナーこの記事を投稿するのは実は今日2度目です。昨日あたりからネット環境がいろいろと変わりまして、今朝は何故かPCからネット接続ができませんでした。もちろん私のビブローは死んだまま。オットのvaioはオットと一緒に会社。残るは初代ボンダイブルーのiMACしかありません。5年くらい前に自宅で仕事をするために買ったものの、買ったとたんに仕事をホサれて結局ほとんど使っていなかったiMacです。移住に際し、迷った末に持ってきたのは愛着がありすぎたわけではなく、あまりにも使っていなかったのが不憫だったためです。でもその後3年間も地下室で日の目を見なかったiMac。
まさかこんなところでいきなり復活させられるとは思っていなかったことでしょう。変換一つ取っても慣れないiMacでの作業中にトラブル続出。もともと私とマッキントッシュはあまり相性が良くないのですが、今日も早速強制終了までさせてくれました。他にもせっかく書いた長い記事がバックアップを取るつもりでコントロールキーと間違えて押した一文字の[c]と置き換わってしまったし、その後気を取り直して書き直した記事は[<span>]の嵐になってしまいました(T_T)。その後はタクシーマムとこまごました用事をこなし、帰宅してオットが準備を始めてくれていた食事を仕上げ、食べ、ようやくお茶と共にPCの前に座りました。ちっとも時間がありません。一体どうなっちゃってるんでしょう。<ブログがいけない?(^^;)
新連載につきどらどら♪よろしくお願いします!

0