昨夜は5年生のParents Nightへ行って参りました。
新学期は8月の下旬に始まり、子どもたちが一通り新しい学年に慣れた頃のある夜(と言ってもこのあたりの夜7時なんてまだ真っ昼間ですが)親を集めた説明会のようなものが開かれます。
子どもが小さい場合はベビーシッターを頼んだりしなくちゃいけないのがちょっと面倒ですが「お母さんが昼間(仕事を休んででも)来るのが当たり前」の日本の感覚とは大分違い、「仕事が終わったら両親揃って来てね」という感じです。
また、子どもの保護者宛の宛先は「親またはそれに代わる保護者」と書かれます。「ご父兄」ではないし、「ご両親」でもありません。これは、アメリカの離婚率が(一説によれば)
6割を越えているという事実をも反映しているようです。父親と母親の住所を書く場所も大抵別で、両親が一緒に住んでいる場合は「上記に同じ」と書き入れるようになっています。
養子の制度が非常に一般的なこともあり、日本では考えられないほど家庭のありかたが多様化しているので、システムもフレキシブルです。
ともあれ、基本的なペーパーワークは8月の時点で終わっているので、この日は直接子どもの教室へ向かいます…が、これまた日本のように○年○組というクラス分けではないのでちょっと慣れるまで戸惑うかも知れません。
少なくとも、先生の名前か教室番号(101〜315というふうになっていますが、315だから3階というわけでも3年生というわけでもありません)を覚えずにうっかり学校まで行ってしまうとオフィスに駆け込んで自分の息子の教室を調べるという情けないことになってしまいます。
日本の学校では基本的に「行けばわかる」ようになっていました。至れり尽くせり、私のようなだらしない親でも何とかなったのですが、ここでもこちらの「なんでも自己責任」が出てきます。最近ようやく慣れてきましたが…。
私はその失敗を去年、一昨年と続けてやらかしたので、今年は準備万端、出発前に息子に尋ねました。すると、「ミス・モリスと ミズ・ワグナーだよ」え?(^^;)どっち?「二人とも!」おお、そうだ5年生は複数担任制なのでした。といっても2つのクラスがくっついて、片方の先生が国語と理科・もう一人が算数と社会、というように分担して教えるんですが。
仕方がないので二人の名前を覚えて出かけました。まあ、今回の先生方は名前が簡単でしたが、発音もうまくできないような先生だと名前を覚えるのも一苦労です。
学校に着くと、駐車場はいっぱい。それもそのはず、5,6年生の保護者が全部集まる(大抵は仕事帰りに直接来るので両親で2台)だけでも目一杯のはずなのに、フットボールのグラウンド、テニスのコート、サッカーのグラウンドそれぞれにものすごい数の子どもたちが。スクールバスまで横付けされています。
よりによってこんな日にこの学校で試合があるようで、この
計画性のなさには毎回呆然とさせられます。
しばらくかかってようやく車を停め、教室に駆け込むと次の瞬間「はい、これでクラスのミーティングは
おしまいです。カフェテリアへ向かってください」と言われ、お開きになってしまいました。遅刻したと言っても10分少々ですが、この10分は致命的なのです。日本だったらまだ「ご挨拶」が終わるかどうか、という時間ですが、こちらは基本的に余計な前置きが一切なく、必要なことが終わったらバシッと終わることが多いです。
そういえば先日は7,8年生のParents Nightへ行ってきました。7年生になると大学生と同じく、すべて自分の選択したクラスへそれぞれの時間割に従って教室移動していくのですが、親もそれを疑似体験しよう!というわけで、各クラスの所要時間は7分、ベルが鳴ったら、子どもたちと同じく
3分で移動、次の教室でまた7分…という説明会でした。
実際にやってみると3分の移動の忙しいこと。これじゃトイレに寄る余裕もありません。アメリカの子どもたちって甘やかされていると思ってたけど結構厳しいじゃない?と少し見直しました(ぜぇぜぇ)。ついうっかり違う教室へ向かってしまったら命取り、などと聞いてはいましたが、私も実際にやってしまい、慌てて元の教室へバタバタと走っているところで校長先生に見つかり、「子どもの気持ちがわかるわねぇ。ま、よくあることだからがんばってぇ(^^)/~~~~」なんて声をかけられました。
ともあれ、今回の5年生は、教室10分ちょっとの後、学年全部がカフェテリアへ集まり、職員の紹介や遅刻・欠席の扱い、注意点、ドレスコード(服装の規則)などの説明を受けました。これはスライドで学校生活の風景を保護者に見せながら、校長先生がユーモアたっぷりに。そして次々説明者は代わるのですが、「持ち時間2分間のプレゼンテーションを」とあらかじめ指定されているので、みなさん要領よくユーモアたっぷりでお見事です。「長くなりましたがもう一点だけ…」とか言いながら一人で30分も話しちゃう人、日本にはたくさんいたけどなあ。
一応、すべての説明が終わり、質疑応答に移ると、勢いよく手を挙げた保護者が、全員の前で
「○○先生、ずいぶんさっぱりしちゃったんですね!もう髪は伸ばさないんですか?」とか(
娘によれば○○先生は夏休み前まで”羊みたいな髪型”だったんだそうです)
「△△先生の娘さん、マイケルジャクソンの物まねがすごく上手だと聞いたんですが、どうやって練習してるんですか?」
とか、奇想天外な質問が、真面目な質問に混じって飛び出していました。こういうのって真似できないですね。
ともあれ、最初から最後までで1時間です。普段の仕事ぶりを見ていても思いますが、一般的に短期集中型で濃い仕事を短時間にババッとやってしまうのがアメリカ式なのかな、とちょっと思う今日この頃です。(ま、そのぶんおそろしくいい加減なことも多いけどね)

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