キャンプ場へ戻った私たちを待っていたものは…暗闇…なんたって、今回はキャンプなんかまったく予定していなかったのだ。懐中電灯も忘れてきた(本当はライトを持ってくるくらいは基本中の基本のハズですが)幸い、テントは明るいうちに張ってあったので手探りで入り、シュラフにくるまって、折り重なるように寝た。
修学旅行じゃあるまいし、だけど久し振りのキャンプに興奮した子どもたちは話が止まらなかった。創作話まで次々に飛び出し、久し振りに子どもたちとの時間を心から楽しんだ夜だった。
さて、次の朝起きると激しい頭痛。それでも薬を飲んでなんとか起きあがったがフラフラだった。持病のせいもあり、こういった健康上の問題は避けられない。
気力で車に乗り込み、コントロールセンターへ向かう。朝7時。
果たして、オットは既にここのコントロールへ到着し、1時間ほどで次へ向かった出発していた。しかし、時間はとても厳しい。ここのコントロールでギリギリだった。ということは、次のコントロールまでのペースが今まで以上にあがらない限り、タイムオーバーは避けられないということになる。。。
一同、ちょっと無言になってしまった。それでも本人が出発したのだ。とことんがんばってもらうしかない。
フラフラとキャンプサイトに戻り、車の中で仮眠を取った。その間に子どもたちはてきぱきと食事を済ませ、シュラフも畳んで、テントをひっくり返して乾かし、完璧な後かたづけをしてくれた。小さい頃から比較的しっかりした子どもたちだけれど、今ではもうすっかり私の方がお世話になっている。頼もしい限りである。
私が爆睡していた間に、子どもたち近く1メートルまで、エルクが近づいてきたそうだ。熊じゃなくてよかった。本当によかった。。。。
街へ戻り、テントを返した。ジャスパーの街には見事に美しい土産物屋さんの建物群がある。石造りの駅の周りに、石造りの観光案内所、それぞれに趣向を凝らした店の数々。
このあたりは石の産地、ということで、もともと石好きな子どもたちの目の色が変わる。私も小さい頃は天然石が好きで集めたりしてたっけ。
緑色の石と銀色に光る黒い石。名前は後日調べます。何度聞いても覚えられません。 それぞれの石でできた長さ3センチほどのクマの置物が14ドルもする。
大きいものはン千ドル。
水晶の原石や、美しい天然石の輪切りにも夢中になった。
ここで閉口したのは日本人観光客のマナーの悪さ。自分たちが楽しければ他の人はどうでもいい、それがわかりすぎるほどわかってしまう態度だった。
レジでコインの種類がわからないと大騒ぎしていたので、見かねて声をかけたけれど、こちらを見ようともせず「日本語じゃん!日本語!」と大騒ぎ。それでいて、私の言うとおりの「茶色いコインを2まい〜」なんて大声で言いながら仲間通しだけでわかる暗号のような会話をしていた。
一体あれは何なのだろう。子どもたちもビックリしていた。レジのインド系店員も私たちが一緒のグループではないことを確かめた上で「ひどいわねー」と目配せしてきた。こんなところで国を背負っても仕方がないのだけど、やっぱり恥ずかしく思ってしまう。
お昼は日本食レストラン、その名も”伝次郎”ここはうちの州 ではまず見かけない「メニューの見本」そう!あのロウでできたアレがあるんです。
店の中では掘りゴタツタイプの座席に案内されて興奮気味の私たち。
ああ、カナダはすごいなあ。ちゃんとした日本食に感激しつつ、お昼過ぎにやっとジャスパーを出発しました。
ここから次のビューティクリークまでの間にオットに追いついてしまったら、オットはあきらかにタイムオーバーということだ。
追いつきたいような…追いついたら困るような複雑な心境のまま第五コントロールセンターのBeauty Creakへ向かう。

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