いやもう1年近く前にもなるか...昨年の秋の事で恐縮なんだが。
ある日、部屋から下の茶の間に降りて行くと、どこからともなく「森山良子」の透き通るような澄んだ歌声が聴こえてね。最初は「さすが101だな」と思ったんだが、よく見たらステレオのパワーは入ってない。はて?どこで鳴ってんだろ?・・・音源を探したさ。何か縁側方面から聴こえてくるような気がして行ってみたら、柔らかな秋の日差しの下で、縁側から庭に出る踏み台に座布団敷いて腰掛けて、呑気に紅茶飲みながら通信販売の雑誌を読んでいるウチのヤツを発見。でも、確かにこっちの方から音が聴こえるんだが、正体が解らない。「どこで鳴ってんの?」って聞いたら、指を差したのがこれ。
「え〜〜〜これ買ったの?!」((((;゜Д゜)))
「うん」 (^-^)v
・・・って、おい...これ、どエラく高いんじゃないの?7万なんぼだよな、確か。実売価格で言えば、私が使っている「AM-5V」+「CR-D1」に匹敵するじゃん!...ん〜〜まぁウチのヤツの買い物だし、文句は言うまい。が...私はその場で、しばしフリーズしてしまったのは言うまでもない。
そう、縁側に雑多に置かれた(としか私には思えない)プランター群に隠れて、ひっそりと鎮座しているBOSEのラジCD「Wave Music System」が、音源だったよ。しかも、通販で買ったそうだ。いやぁ〜試聴もせずに7万数千円の買い物するなんざ度胸あるよな。確かに茶の間の101MMもBOSEだし、私の部屋にあるのはAM-5V。夏海もCompanion2を使ってる。普段から「いや〜やっぱBOSEって良いよな」みたいな会話してたのは確かなワケで、だから彼女にしてみれば「まぁBOSE買っとけば間違いない」みたいな感覚だったんだろうか・・・にしても、外部入力が一つ付いているとはいえ、基本はラジオとCDが聴けるだけでしょ?費用対効果っていうか「相場」ってものがあるでしょうよ「相場」ってものがさぁ〜(笑)
確かに、サイズからは想像もできない素晴しい音がする。ただし、なるべく壁際に置いて、本体から最低でも2m以上離れて聴く事が前提条件。だから、私の部屋のような4畳半で、しかもニアフィールドで聴くような環境だと、持っているポテンシャルを最大限引き出す事は難しい。そう...広いリビンクとかが似合うだろうね。そういうところで使えば、きっとお客さんは「この音、どこで鳴ってんだろ?」って探す事請け合い。とは言いつつ、やっぱり音の出口が小さいから、あんまり音量を上げると全体的に余裕が無いような気がする事も確か。
似た様な口径のスピーカーを搭載していても、Companion2は明らかに卓上向け...つまり近距離用にチューニングされてるので、離れた所で聴くと逆に低域が持ち上がりすぎてNGなんだが、こちらは最低でも6畳間以上向けってところかな?しかしね〜、この見事な鳴りっぷりは一体どうなっちゃってんだろうね。何かこう、スピーカーから耳元までの間の空気を巧みに使って音を出してるっていうか...実に不思議だわ。
ウチのヤツは縁側に置いて、表(庭)に向かって音を出してるから、ご近所さんから苦情が来なけりゃ良いのだが...っていうかそもそも、こういうのを「半屋外」的な環境に設置するって、どうよ?
まず「コンパクトであっても、絶対に妥協せず良い音を届けたい」という目標があって、それを達成してから余計な機能をそぎ落としてコストダウンをして、その結果がこれであると信じたい。それでもCDの吸い込み方とかが、私のARKと違って何となく高級な感じがするしさ。「音はそれなりでも良いから、付加価値付けて儲けちゃえ」という結果の製品とは一線を画すものであると・・・そうでも思わなきゃ・・・いや、どう考えても・・・なんぼなんでも、やっぱ高いよ、これ〜