【帯に短し襷に長し】(おびにみじかしたすきにながし)物事が中途半端で役に立たない事--広辞苑
じゃぁさ、一応役には立っているんだけど、何かこう中途半端っていうか「もうちょっとだけ◯◯なら良かったのに」って思いながら使わざるを得ない状況って、何て言えば良いのかなぁ〜?
まぁ、早い話がこの2本。
シモテは3年前(2008年)に中古で購入し、ピックアップの交換等様々に手を加えて使って来たStingRay-5(Musicman)。カミテは、7月に購入したばかりのCalifornia JM5(Sandberg)。
StingRay-5は、既に歴戦。ソウル、R&B、ブルース、ラテンジャズ等々、様々なジャンルのバンドで使って来た。対するJM5も、購入したばかりとはいえ、既にライブを2回経験。両機ともに、店頭での試し弾きでは良く解らない、実戦で使った印象を書いてみようと思う。あくまで私の主観だが、両機とも自分で身銭を切って購入したものだから、何を書こうと自分の勝手なのが嬉しいね。あと文中、特に断りがない限りは、両機とも「ボリューム全開、トーンは全てフラット、JM5については、ピックアップのバランスは中立」という環境。
バンドで新曲やる時は「耳コピー」なんだが、ここ数年TASCAMの「CD-BT2」ってのを使っている。なかなか便利なアイテムで、実に重宝しているんだが、これを使う時は当然ヘッドホンを使用。「CD-BT2」の「音周り」は、お世辞にも良い音...と言うか「原音に忠実」とは言い難いが、それでもヘッドホンでモニターする分には、ベースの音質という点だけで言えばJM5は素晴らしい。試しに今回「ヘッドホンでモニター」という環境で比較するために、CD-BT2より遥かにマトモなヘッドホンアンプを内蔵していると思われるBass Cub(PJB)でも試してみたが、やはり結果は同じ。JM5は、どんな弾き方をしても実に良い音だ。特に、普通の弾き方とスラップ時のバランスが素晴らしく、レコーディングに使用しても、下手なコンプは不要だろう。粘り強くて芯のある、ネックやボディーのしっかりした造りが、そのまま音質に反映されているような音。スラップ時の高音弦の音色は、きらびやかな中にも充分潤いのある上品なもの。これは多分に「ピックアップが2個」という仕様が効いているのか・・・「さすが」としか言いようがない。
対するStingRay-5の「ヘッドホンでモニターした印象」は、あまり良くない。聴き比べて改めて感じたのだが、JM5と比較すると「なまらソリッドな音」という感じだろうか。「ドン」は、あくまで「ドン」、「シャリ」はあくまで「シャリ」。購入後すぐにピックアップとプリアンプを「SMB-5D」と「STC-3M4」(いずれもSeymour Duncan)に交換したのでオリジナルの音色とは違うが、この「ドンシャリ感」は悪い意味ではない。これ1台しか所有していなければ、充分にOKなんだが、JM5と比較すると、どうしても「ストレート過ぎる」と感じてしまう。
今回は「ヘッドホン」での印象で終わってしまったが、もちろんステージ上で実戦の際には何の影響もない。ただ、「自宅練習」や「耳コピー」の時に「がさい音」と感じるよりは「良い音」と感じて弾く方が、快適にできるだろうから。
このシリーズ、どういう展開になるのか自分でも解らんが、「では、実際アンプを通すとどうなのか?」や「メンテナンスはどうなのか?」も色々と比較して書きたい事があるので、3部作くらいになりそうかな?