2003/12/6
最中皮からの脱皮 医
最近自分は少しうつ気味なのだと思っていたが
まだまだいろいろが喜ばしいし ありがたい
ただ 自分の弱さに甘えていただけだったのだ 厳しい現実を前にして
オペ室ではこの甘え 許されない
そこにいないことも いてharmfulなことをすることも
医術のart−芸術−は 絵手紙の美学ではない
science−科学−に認識される ゴシック体の美学だ
掬える=救える網を 投げかけよと
金魚すくいの最中皮みたいな網を捨てて 掬える網を持てよと
医の先人達も 病める人々も 私自身も
できないと見捨てるのでなく できるまで やれるまで
変わらぬ思いで 無言のまなざしを投げかけ続ける
私は 穏やかな心篤き医師になるまで
ぼろりんと擦れかけたり ばらりんと壊れかけたりしても
おそらくこの 極めて熱くかつ極めて冷徹に変わらぬ希望のまなざしを
先人と病める人と自分から この身に受け続けるのだろう
穏やかな 祈れる心篤き医師になるまで
今一度 緊張で痛む腹をくくり直さねばならない
オペ室で 当たり前のことを叱られて ズンと胸に響いた今日
小さな自分への哀れみはやめて脱皮にむけて唸りたいと思った