七月十四日は、巴里祭。
フランスの、革命記念日です。
先月の最初の週まで薫々堂にいた研修生も
今頃は、花火でも、見ているのかもしれません。
研修を終えてから
あれよあれよという間に
突然書類が揃い
ビザとチケットを手に入れて
渡仏してすぐ、
仕事とすみかを決めてしまいました。
それも、店主も大ファンである
アルザスの、ジャムの妖精さんのところに・・・・!
だけど、
あっという間に、と思っているのは
周囲の人間だけで
実際、本人は、その間に絶えざる努力をしてきたことも
本当は、わかっているのです。
「お給料は要りません。どんな雑用でもやります」
とわたし達のところにやってきた時
彼はほぼ、まったく、フランス語もパンも、
なにもわからなかったのです。
それから二ヶ月の間に
早朝から夜九時までガツガツと仕事をして
「次はなにを?次は?」
と、結局パン作りにどんどん携わるようになり
昼休みと深夜にはフランス語の勉強。
その合間に百通もの手紙を書きまくり
フランスに送り続け・・・
百通って、聞くと簡単そうだけど
できないフランス語で
よくわからないアドレスをかきあつめて、
って、すごいことなのです。
どんな手紙を書いたのか・・・
いくつか下書きを見た店主は、
ぶるぶる身震いがするほどです(笑)
仕事探しにしても、
紹介してくれそうな人には
誰であれ、どんどんアタック!
本気で何かを望むって、こういうことだ。
彼にパンやフランス語を教えた以上に
彼が教えてくれたことは大きかったと思います。
これから一年後。
彼が大きく成長して帰ってきたとき、
わたし達がちっぽけに見えてしまわないように。
まだ、「守り」に入るのは、早すぎるから・・・
「攻め」で!行こう!

0