
裏庭でツマキチョウが雨宿りしてました。
こんな蝶に都心で出会える幸せ。
先日は、数頭のツマキチョウが恋のダンスに興じていましたが、今日はこのところの寒さのせいか、ハナアブたちが群れ飛ぶばかり。
なので、写真は4月11日のものです。
調べてみたら意外に飛翔力が強いらしく、遙かな山里からやってきて、都心でも幼虫の餌と安定した環境があれば繁殖できるらしい。
安定した環境ってのは、要するにほったらかしと言うこと。
なにせこの蝶、サナギのまま1年も眠るんだって言うんだから、その間中草刈りとかされない環境が必要なんだねぇ。
なるほど、それで、この庭にいるわけなんだね。
ははは
沈黙の長さ
夕暮れの雨が
庭に静寂を連れてきた
春の花はみな濡れて
うつむいている
空は鈍色
音とて一つ無く
ここがどこか
それさえも水を含んで
あやふやになる
やわらかな雨のあと
むこうの栗の木から
目白の長い呪文が聞こえる
曖昧な色彩に沈んでいく雲の下で
長い一節を唱え
しばしの沈黙の後
また新たな一節を唱える
その沈黙の長さから
小さな胸の容積さえもわかる
この潤んだ大気を
彼もまた呼吸しているのだ
そしてまた
新たな一節を唱える
今はもう
彼の鼓動さえもわかる
高らかな呪文が
明日の恋を占う
薄暮に沈む頃