
佐久平も、植栽の単位をもちっと大きめに出来るといいなぁ。
予算無しで頑張るのは限界な感じではあるけれど、モナルダとかもっと挿し木で増やしてもらおうかな。
A(^_^;
なんて、Piet Oudolfの庭の写真を眺めながら妄想している。
http://www.flickr.com/groups/908446@N21/
晩秋から冬にかけては、次の年のプランを練る大事な時間でもある。
Piet Oudolf
http://www.oudolf.com/piet-oudolf
Piet Oudolfの庭は、自然風の魅力に満ちてはいるけれども、あくまでも見た感じが自然風ってな所にとどまっている。僕は、自然な群落構造に近づけることで、もっと生き物の住みかを効果的に提供できる、そんな庭造りを目指しているので、メドーガーデンの形式がもっと日本に定着するといいのになぁって思っている。
その方が、僕も仕事をしやすくなるからね。
Tasha Tudorも最晩年のインタビューで答えていたよね、「私の庭を自然に返していきたい」って。
僕はその続きをやってるんだとも言える。
Tasha Tudor
http://www.tashatudorandfamily.com/
Tasha Tudor's Garden
http://www.youtube.com/watch?v=9zU-15to8d4

佐久昆虫館脇には、チーゼルの穂を刈り残してくれてるから、雪が積もればこんな素敵な冬景色も撮れるかも知れない。
モナルダとかも刈り残しておいてもらえば良かったかなと。
去年も、刈り残してもらったエリアは、冬鳥たちの良いスポットになっていた。
もっとも、あんまりべた一面に残しておくと、ポピーやハナビシソウの芽が育ちにくくなっちゃうから、要所要所は刈り払っておかないとね、メリハリがつかなくなっちゃう。
景色的にも大事だけど、環境の多様性確保の面でも、その辺の管理はおろそかには出来ない。
もちろん、やり過ぎは禁物だけどね。

イネ科のグラス系もだんだん種類が増えてきたから、こんな風に大きめの塊になるように植えたしていくのも良いねぇ。
もちろん、ユーパトリウムは種を飛ばすから、野生化&遺伝子汚染源になる恐れありで、とても使う気になれないから、やっぱ地元のタネで殖やしたヨツバヒヨドリやヒヨドリバナに頑張ってもらわないとね。
コウゾリナはだいぶ盛り返してきたし、勝手にこぼれ種で殖えてるから、もう放置しておいても回復傾向になってるね。
で、他の野生種も同じようにこぼれ種でテリトリーを広げてくれたら、万々歳。
去年あたりから、ゲレンデに入り込み始めたオカトラノオも、もっと頑張って欲しい感じ。

ノコンギクとかも、野生株でいろんな花の色のバリエーションが見つかったことだし。
せっせと殖やして、こんな感じに大きめの斑状に出来ると目立ってイイかも。
ノコンギク、カントウヨメナ、ユウガギク、ゴマナ、アキノキリンソウ、このあたりはゆっくりだけど確実に盛り返してきてる。こぼれ種であちこちに広がる様になればしめたもの。
オニアザミ、ノアザミ、ノハラアザミ、タカアザミなんて連中もだいぶ勢いを増してきた。
ノハラアザミは晩春の賑わいだから、もっと頑張って欲しいところ。
一方、アワコガネギク(キクタニギク)は、晩秋の彩り。
これももう一頑張りして欲しい花だね。
案外気むずかしいのがヤマハハコやリュウノウギク、それとオトコエシだ。

花のまとまりの単位を大きめにした方が、小さな花を着ける野の花を目立たせるのには良いのだけれど、かといって、ここまでやっちゃうと人工的でつまらないしね。
もう少しランダムに、モナルダとマウンテンミント、チカラシバなんかを絡めると良いなぁって。
佐久平の方では、これにさらにシュッコンフロックスやアナベル、カノコユリやカサブランカなんかも組み合わせてみたんだけど、来年が楽しみ。
コースター脇の法面はタマザキクサフジの他にムラサキモメンヅルというかクサフジの紫を組み合わせるとイイかな。
こんな感じに。
http://www.flickr.com/photos/47858287@N03/5221819893/

夢は枯れ野を駆け巡る
って、こんな枯れ野だったら一日中でも駆け巡っていたい。
A(^_^;
でも、ゲレンデ花壇エリアは、積雪で人工的に冷涼地域の地中海性気候になってるから、クソ丈夫な北アメリカ原産の植物が案外へたっちゃうのも悩み所のひとつ。
夏中続く干魃も、他の地域じゃ考えられないくらいキツイし、南斜面で気温上昇も冗談じゃないレベルだから、北アメリカよりきびしい環境?なんて思ったりするくらい。
まぁ、野生化するよりは良いんだけどね。
サンジャクバーベナみたいに丈夫な連中が、一時期すっかりなりを潜めちゃって。
春先の低温多湿がストレスだったみたいで。
これはまぁ、ゲレンデなんだから仕方がないんだけど。
毎年かいつのは辛いなぁって思ってたら、こぼれ種で盛り返し始めて、どうやら多湿環境でも生き延びられる子孫が増えたみたいで、言ってみれば佐久平オリジナル品種になっちゃったんだね。
そんな園芸植物が何種類か生まれてきてるのも、他では楽しめない一面だなぁ。
Pseudo mediterranean climate garden in Nagano Japan
http://www.flickr.com/photos/biotopegarden/sets/72157623011260625/

いずれにしても、毎年何回も刈り取らなきゃいけないオニウシノケグサフィールドじゃ、あり得ない話し。
ノガリヤス、ウシノシッペイ、チガヤ、カゼクサ、チカラシバ、クサヨシ、ススキ、まだまだ佐久平の野生種は色々使える。
香りのいいハルガヤなんかも、もっと殖やしたいところ。
シナダレスズメガヤも、もう少し大きなまとまりを造った方が、景色的にメリハリが出るかな。
予算があれば、ノシバなんかも使いたいところだけれど、クローバーで我慢かなぁ。
でもまぁ、カキドオシなんかも所々でマットを形成し始めたしイヌタデのマットはかなり見応えのあるものだった、グラウンドカバーの多様性もだんだん豊かになり始めている。
なによりも、刈り倒した草で地面を覆うように管理を変えてからの昆虫相の多様性回復は、半端ないものがあるね。
手間をひとつ省くだけでも、環境回復には大きな効果が得られる良い例かなと。
まぁ、この辺の話題はまた気が向いたときにでも。