
これまで時代の流れに取り残されていた新宿伊勢丹の屋上ですが、今回の改装でいきなり時代の最先端に躍り出た感があります。>大げさ?
第一園芸が手がけたようですが、なかなか出来の良いビオトープガーデンになっていました。

ゆったりした芝生の向こうに築山が。
心地よさそうなスロープが、そぞろ歩きを誘います。

手前の植え込みには、シマススキやペニセタム、カレックス・ブキャナニーというような、いわゆるグラス系の園芸種の他にジュズダマやキンミズヒキも植えられて、なかなかの愛らしさをアピールしていました。

築山の入り口には、ちゃんとナミアゲハやクロアゲハの食草のキンカンも植えられています。

築山頂上の休憩コーナーも、なかなか繊細な緑のテクスチャーが楽しめます。
フッキソウは冬場に白い実がなり、蔓スミレはツマグロヒョウモンの食草に。

築山のまわりの周遊コースには、管理が楽な斑入りノシランやヤブランが多用されています。
イネ科と違って、常緑で成長もそんなに早くないのが扱いやすさのポイントでしょうか。
もちろん、乾燥にも強いという点を忘れるわけにはいきませんが。
この時期の花が終わって冬場になれば、たくさんの青い実が鳥たちの餌にもなります。

ここに斑入りのガマはミスキャストでしょうが、自動灌水のおかげでひどいことにはなってませんでしたね。
冬場は枯れたグラス系の葉っぱをどう見せるのかが、注目のポイントでしょうかね。
茂みの間で、植物といっしょに入り込んだらしいツヅレサセコオロギが鳴いてました。

ベンチ脇に植えられた陸稲もこんな風に斑入りノシランといっしょにすると、ひと味違った味わいが楽しめますね。
芝生の上には、子ども達の間を縫ってアキアカネ達が飛び回ってましたよ。