根子岳(2,207m)から縦走路を経て四阿山(2,354m)に登るときのできごとです。
根子岳から下る途中、四阿山が見えてきました。
一旦、クマザサの原まで下り、ガスに巻かれた四阿山を登ります。
山肌には残雪も見えます。
やはり登山道には雪が残っていました。
この先でちょっとした出来事が。
道はだんだん急になっていきます。
滑らないよう、つぼ足を踏まないよう、慎重に歩いてきました。
その時です。
上の方から女性の声がしました。
「私たちグループが下りていきます。済みませんが、適当な場所を見つけてどいてくれませんか」
私は辺りを見回しましたが、そんな場所はありません。
それを察知した女性は言葉を続けました。
「そちらにありますよ」
とストックで下の方を指します。
どうやら私たちに少しバックして、と言っているようです。
しかし、私は後戻りせず、そのまま立ち止まっている女性グループの脇を通って登っていきました。
「登り優先」というのは場所にもよるのでしょうが、この場合はどうなんでしょうか。