いちじんさんに電話を掛けに談話室へ行きました。
ちょうど日の出です。思わずカメラを取りに病室へ戻りました。
痛みも少しずつ取れているようなので、今日、退院したいと告げました。
「何時に迎えに行けばいいんだ」
「10時ごろ、お願いね」
そして看護師さんにも伝えました。
食事は手術後の朝食だけ部屋で摂りましたが、いつもは談話室でいただきました。
今朝も「Yです」と配膳の人に言いました。
「もっと大きな声で言ってもらえますか」
お腹に力が入らないから仕方ないのよ、と言いたくても言えません。
彼女に近づき、もう一度「Yです」と言いました。
私がテーブルにお膳を置くと、彼女は「Oさんも同じテーブルでいいかしら」と言って
まだ姿を見せないOさんのお膳を置きました。
Oさんがやってきて話しかけてきました。
「やはり胆石ですか?」
「ええ」
そんなことから会話が弾みました。
昨日の夕食のとき、談話室で息子夫婦と孫と一緒にいましたが、
Oさんもそこで食事をしていたのです。
取った石のことなどを話していたのが聞こえたのでしょう。
Oさんは私より一日早く手術をして今日退院だそうです。
術後の痛みは想像以上だったと言い、
私もやっとこの痛みを解ってくれる人と話せたのがうれしいです。
病気の話がひと息つくと、
「母が転んで怪我をしてしまって・・・」と言いました。
私が入院したとき手術が終わるのを待っていた人たちはOさんの家族だったのです。
4日目の最後に話ができたOさん。
この機会を作ってくれた人は、ちょっと怖いなと思った配膳係の人でした。
退院後、メールをすると、「Yさんと同じ部屋ならよかったのに」とありました。
そしたら私ももう少し痛みの愚痴を言えたのに。