今月から週休二日が三日になりました。毎週火曜日が休みになったのです。
今日は記念すべき第一日目。
前から探していたピアノの先生のお宅を訪ねてみました。
広いホールにグランドピアノが置かれ、そこでコンサートもしているそうです。
先生は温厚な方で、私のピアノに対する思いを聞いてくれました。
小学一年生のときオルガンが当たってピアノを習い始めたこと。
大人になって今度はエレクトーンを習い始めたこと。
そして念願だったピアノが昨年我が家にきたこと、などです。
「ご主人はあなたがピアノを習うのをどう思っていますか」
私が話し終えると、先生は思いもよらない質問をしました。
もちろん、ピアノを習うのは大賛成。しっかりやれよ、と励ましてくれます。
たまには練習の成果を聴いてくれます。
そんなことを伝えると先生は、それはよかったわね、と言ってくれました。
もしかして、それほど理解を得られていない人もいるのでしょうか。
当たり前のことと思っていたことを、改めて、いちじんさんに感謝です。
「持ってきた楽譜で弾いてみますか」
先生にそう言われ、「モーツァルトのピアノソナタハ長調(K545)」をピアノの前に置きました。
楽譜を見て「二楽章ですね」といともた易く言う先生はすごいです。
1小節を弾くと、その音色に驚き、思わず「素敵な音ですね」と言って指を止めました。
「ウィーンのベーゼンドルファーですからね」
私はこのピアノの名前を初めて知りました。
後で調べてみると、スタインウェイ、ベヒシュタインと並んで世界三大ピアノに数えられているそうです。
一通り弾き終えると先生は「指
は良く動いていますね」と言いました。
褒め言葉ではないことが分かります。
「耳で聞いていますか」
私はハッとしました。ただ、音を間違えないよう、それだけに集中していたようです。
先生はピアノに向かい弾き始めました。同じ楽譜なのに、まったく違う曲のように聞こえます。
「モーツァルトはどんな思いでこのフレーズを作ったのかしらね」
そう思うと、弾き方も違ってくるというのです。
ただ、譜面どおりきっかり弾くのではなく、フレーズ毎に気持ちを込めてというのです。
でもどうしたら、そんな風に弾けるのでしょう。
先生からいろいろな教えを受けたくなりました。
「今日は私の誕生日なのですよ。その日に、あなたとの出会いがあってうれしいですね」
最後に先生はそう言ってくれました。