「めぞん一刻 完結篇/望月智充;1988年劇場公開作品」
アニメーション
そういえば、アニメも原作もラストはちゃんと見ていなかった気がする。本編は裕作と響子の結婚式二日前の顛末を描く、いわば番外編みたいな話で、裕作が教育実習した際の教え子、八神いぶきとの決着がメインになっていた。劇場用映画としてはやや短い、一時間程度の作品だが、一刻館の住人たちを総出演させ(テレビアニメではなぜか出番のなかった二階堂も登場)その他三鷹や響子の父、朱美が勤めるスナック茶々丸のマスターなど、ほぼすべての登場人物が顔を揃えている。
演出はこの手のアニメ作品としてはやや地味だが、数多い登場人物の交通整理はそこそこ巧みだったように思う。原作の持ち味を一言で言えば「ジレンマ」だと思うが、そういう感じはうまく出せていた。
非常に気になったのが作画。これは作画監督の責任なのかもしれないが、全体にデッサンが変。男女を問わず胸板が厚すぎ、首も太すぎ。何より、肝心の高橋留美子の絵に似ていない。原作がある作品なのだから、このあたりにはもっと気を配って欲しかった。・・・
★★☆

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