「名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)/山本泰一郎;2010年劇場公開作品」
アニメーション
コナンたちが大型の乗り物に乗り合わせ、そこで事件が起きる、と言うパターンは、僕が観た限りでもこれで三度目である。ジャンボ旅客機、豪華客船と来て今度はなんと飛行船である。舞台設定が似通っているのでどうしても以前の作品と似てしまうが、今回はもう完全に推理モノであることを諦め、ダイハード張りのアクションに特化した「コナン」である。まあ、劇場版のコナンには多かれ少なかれその要素はあったのだが、今回はコナンがその推理力を発揮する場面自体、ほとんどないと言ってよかろう。
問題は、その結果が吉と出たか凶と出たかだが、正直言って今回はやや「吉」よりだったようだ。少なくとも、娯楽作品としてはそこそこ面白いものに仕上がっていたように思う。残念ながらネタばらしがややズッコケ気味で(狙いはそっちかよ\(@o@)/)思わずツッコミ入れたくなるシロモノだったのが弱点だが、まあ、本来子供向けの作品なのだし、犯人たちの動機が何であれ、水準の作品にはなっていたのだから、それで良しとしなければならないのだろう。
登場する飛行船はツェッペリン風の硬式飛行船。コナンたちが内部を探検するシーンで、独立した気嚢が外皮の内側にたくさん並んでいた。このシーンを観ていて昔の映画「ヒンデンブルグ」を思い出した。残念ながら現在、現存する硬式飛行船はなく、内部に軽量構造の竜骨を持つ半硬式のツェッペリンNTが唯一その流れを汲むものとなっている。
ちょっと気になったのだが、犯人たちがキャビンに仕掛けた爆弾はその後どうなったのだろう。少年探偵団の面々が事件解決後、「何か忘れているような気がする」と言っていたのはこのことかと思ったのだが、全然違った^^;あるいは、劇場版ではあった解除シーンがテレビでは削除されていたのだろうか。・・・
★★★

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