「ミニミニ大作戦/F・ゲイリー・グレイ;2003年米・仏・英合作映画」
映画
たまたまローバー・ミニが登場するクライムものなので、配給会社が勝手に付けたタイトルかと思ったが、オリジナル・タイトルも同一であり(The Italian Job)これはれっきとした1969年の同タイトル作品「ミニミニ大作戦」のリメイクなのであった。
しかし、主人公たちが金塊を狙うドロボー集団なのと、ローバー・ミニが走り回るシーンがクライマックスに来る、というところ以外はほとんど別の話。まあ、いちばん印象的な部分がそっくりだ、というあたりがあえてリメイクと謳ったポイントなのだろうが。
ミニが集団で水路を走り回ったりするシーンもオリジナル通りではあるが、先代ミニはあの通りの超小型車だったので、その小ささを生かしたアクションが面白かったものの、現行ミニはだいぶ大型化して、普通の日本車程度の大きさになってしまっているので、それほどちょこまかした機動はできず、普通のカーアクションでお茶を濁していた。その分頑張ったのが、悪玉スティーブ(エドワード・ノートン)の乗るヒューズ・ヘリコプターで、市街地を道路に沿って超低空飛行するという、ブルーサンダーもかくやと思われるくらいのスタント飛行を見せてくれた。
ヒロインは最近どこでも出て来る感じ^^;のシャーリーズ・セロン。でも、かわいいから許す(^_^)ゞ彼女が主演したクライムものというと、2000年の「
レインディア・ゲーム」を思い出すが、本編にもある程度の捻りはあるものの、あれほど技巧的な作品ではない。今回彼女が演じるのは、スティーブの裏切りで殺された父(ドナルド・サザーランド)の仇を討つために、チームに参加する金庫破り役。ファンとしては峰不二子的な活躍を期待したのだが、残念ながらあくまでもチームの一員という扱いで、さほど出番も多くはなかった。
チームをまとめるリーダー役チャーリーにはマーク・ウォルバーグ(「
スリー・キングス」「
PLANET OF THE APES 猿の惑星」など)、その他、出演している俳優にビッグネームはないものの、地味ながらも実力派を揃えていて、シナリオのまとまりのよさも相まって、なかなかいい感じのB級作品に仕上がっていた。・・・
★★★

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