”父さんのグラサン”
こないだ福岡いっとった時、勝手に借りとったおとんのサングラスを割ってもうた。
僕がちっちゃい頃から持っとった大門グラス。
これはヤバイと、ジャストそっくりなサングラスと雲海(そば焼酎←昔よう飲んどった)を持って謝りにいった。
「お、お父さん。あの車のダッシュボードに入っとったサングラスてなんか思い入れあるん?」
「別に、、」
「僕、勝手に使っとって無くしてもうたんやんかあ(割ったとはいえんかった)、ごめん。」
「で、似たようなん買ってきてんけど。」
サングラスを差し出す。
「あんなん全然使っへんからわざわざ買わんでええのに。」
「いや、でも...」
「それとこれ、」
雲海も差し出す。
「そんなんええのに。」
...
...
...
...
沈黙に耐えれず僕はトイレへいこうとした、
「サングラスて、あの西部警察の大門がしとったようなやつやろ。おまえちっちゃい頃、ようかけて遊んどったなあ。」
「う、うん。」
普段ほとんどしゃべらんおとんと少しだけ会話らしい会話をした。