こないだライブハウスにライブを見に行ったんです。
友達のバンドやら出ていて大変楽しんどったんです。
いままで何度となく見てきたそのバンドやけども、きょうのライブはステージに上がって来る時からものすごくかっこいいと思った。それから音を鳴らし始めてからはそのバンドに夢中になった。よく知っている何度もきいたことある曲もきょうはなんだかギラギラしているし、最近よくやっているゆったりした新しい曲ではメンバー一人一人の演奏に引き込まれた。きょうのこいつら完璧だと思ったし、ライブハウスじゅうの空気が明らかに違っていた。
きょうはそのバンドのレコ発でもないし、有名なバンドがたくさん出るフェスティバルでもない。ちょっとええ言い方じゃないかも知れんけど、まったくもって普段日常的に行っているライブ。もちろん気を抜いているとかじゃ全然なくて、どのバンドも同じやと思うけど一本一本になんらかのテーマや思いがあってステージに上がってると思う。そうゆうライブが各地のあらゆるライブハウスであらゆるバンドが日々繰り広げているんやと思う。そうゆうところに集まって来てくれるお客さんはもちろんたくさんいる。けども相当な人気者でない限り毎回100人も200人もお客さんが来てくれるバンドはなかなかいない。もちろん年に数十回から百回、それ以上のライブをやるバンドをすべて目撃するのは不可能やと思う。けども毎回毎回どう転がるかわからんライブを体験しに行って、それがきょうみたいな奇跡的なライブに遭遇した時はほんとにライブハウスに来てよかったと思う。それは逆にダメダメなライブを目にした時も同じように思う。そんなに生々しいもんは音源ではぜったい味わえない。バンドのライブとゆうものはどれも見逃せないのである。だから僕もライブハウスに行くのをやめられない。
こんなことを思いながら、めちゃくちゃに最高なライブは盛りに盛り上がっとった。
その時、僕の前におった少年が目に入った。
彼は白いイヤホンをしていた。
僕は???となった。
よく見ると手にiPhoneを持ってyoutubeで他のバンドの動画を見ている。
僕はどうゆうことなんかまったく理解できなかった。
「ここライブハウスやんな」
「いま、目の前でめっちゃかっこええライブやってるやんな」
「例えこのバンドが好きやなかったとしても、その行為はなんの意味があんの?」
ゆう考えが頭をぐるぐるしたと同時に僕が信じてるもんがガタガタ崩れていくのを感じた。その瞬間、酔っていたのも手伝って怒りの感情しか込み上げてこんかった。けども、その思いをおもてに出されへん後ろめたさも感じてその場で呆然としてもうた。
あとあと冷静になって考えたら、その時すぐに彼を外に連れ出して、
「なんでそんなことしてんの?」
と、ちゃんときけばよかった。
その後いろんな友達に話していろいろ考えてみたけども、結局自分の信じるものを引き続きがんばろうと思た。
最近の音楽はより身近でピュアなものになっていっていると思う。
でも、ほんとうに「素敵なもの」を「素敵」とわからない人はとっても悲しいと思う。
感じ方は人それぞれやけども、大きくはそれほど変わらないと僕は思っている。
それを一人にでも多くの人にわかってもらえたり感じてもらえる活動をこれからもやっていこうと思った。
ありがとう。