西尾維新「少女不十分」読了【ネタバレ】  

西尾維新の「少女不十分」すでに感想はブクログの方にも書いたのですが、あそこでは簡潔にしか書けなかったこともあって、こちらでも。
存分にネタバレを含んでしまいますので、読み終わってから読むことを強くお勧めします。


西尾さんについては、僕自身名前は知っていても、その作品についてほとんど知らず、めだかボックスもジャンプを読むときについでに読む程度だったのですが、ごくごく最近刀語で興味を持ち、それを一気に読んだ後は、物語シリーズに突入、現在は猫物語に入ったところであり。

ここいらでシリーズではなく単発の小説を読んでみようと思い「少女不十分」を手に取ったわけです。

刀語は時代劇、そして物語は(恐らく)作者の趣味全開と、どちらかといえば色物に近いですので、言い方があってるかわかりませんが普通の小説も読んでみたくなったのです。結論からいうと普通ではありませんでしたが。

この10年間の小説家人生を振り返り、また彼を未だ小説家足らしめているきっかけとなった事件を、自ら語るというスタイルで始まるこの小説ですが、最初は戸惑いました。物語とかでいい意味で変わり者だなぁという印象は受けていましたが、「自虐→世間はこういうだろう」という自虐的な描写も多々あり、その中で世間が自分のことを「先生」「大先生」と呼んでいるところにも若干の嫌悪、違和感を感じずにはいられなかったのですが。
もちろん毎度のことながら、脱線し、本筋だけを書いたらこの半分で済んだんじゃないかと思えるほどでしたが、それ以上に「西尾作品だ」と感じたのは物語の結末ですね。
これは途中から読めてしまったし「嘘つきと小説家の違い」云々を考えればわかることだと思うのですが、それでもあのラストは胸に来るものがありました。シリーズものを最後まで読んだのは刀語だけですが、最終巻の最後のページを読んだ時のあの感覚が、確かに蘇ってきました。

何より、劇中でそのことが主人公自身の口から語られてるというのがまた素晴らしかった。読み終わって感想を検索し、いくつか読ませていただきましたが、このブログ(http://maruta.be/runnershigh/877)が僕が感じたことに近いことを書いていてありがたかったのですが

今までの10年間、いやむしろ小説家を目指した段階から、西尾さんがどのような姿勢で小説を書いてきたのかということを改めて感じましたし、もちろんそれも意図してのことでしょうが、他の作品も読んでみたくなりました。

以下に検索してわかった元ネタ集を添付しておきます。おそらく2ちゃんねるに書き込まれた奴だと思います。

言葉を頼りに生きる少年と青い髪の天才少女の物語  戯言シリーズ
妹を溺愛する兄と曖昧を許せない女子高生の物語   世界シリーズ
地球を救おうとする小学生と夢見る魔法少女の物語  りすかシリーズ
家族愛を重んじる殺人鬼と殺しに惹かれるニット帽の物語 人間シリーズ
化け物を助けた偽善者と彼を愛した吸血鬼の物語   化物語シリーズ
映画館に行くことを嫌う男と彼の十七番目の妹の物語 ニンギョウガニンギョウ
感情のない大男と感情まみれの小娘の物語       刀語シリーズ
挫折を知った格闘家と挫折を無視する格闘家の物語  蹴語
売れてしまった流行作家と求職中の姪っこの物語    難民探偵
奇妙に偏向した本読みと本屋に住む変わり者の物語  なことシリーズ
失敗ばかりの請負人と振り回される刑事の物語     哀川潤の失敗
意志だけで生き続けるくのいちと見守られる頭領の物語 真庭語

実はこの少女不十分は4時間弱かけて一気に読んでしまったのですが、いろいろなことが頭の中を駆け巡って寝つきが悪く、また「小説を書いてみたい」なんていう思いまで浮かんできてしまいました。

やはり何か一つでも西尾作品を読んだことがあったからこそ、より心に響くものがあったのだと思います。これから最初に読んでしまった人はかわいそうだなぁと。

今後の方向としては物語シリーズを読み終え、他の作品も一刻も早く読んでみたいと思います。

次の10年ももっと素晴らしい西尾作品が誕生することを待ちながら。

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