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だから斜鏡と主鏡が同心円にならない!  オフセット斜鏡の光軸調整

300FNのオフセット斜鏡調整についてアレコレ書いて来ましたが、
見つけやすいように”オフセット斜鏡の光軸調整”カテゴリを
作成しました。ま、自分のためですけど・・・

今回は、

”だから斜鏡と主鏡が同心円にならない!”

を書きました。
光路図を描いてみると分かりますが、F10程度のニュートン反射で
あればセンター振り分け斜鏡を付け、ドローチューブと斜鏡、主鏡
を同心円に調整すれば問題ないレベルで光軸が合います。

同じ光路図にF4の光路を追記し、主光束を100%満足する斜鏡を書き
入れると、とんでもなくスライド・オフセットする必要があると
分かります。300FNでは短径97.58[mm]、長径138[mm]で12[mm]もの
オフセットが必要です。
これでは斜鏡が大きくて遮蔽率が高くなってしまうため、
300FNではメッキ面実測短径87[mm]、メッキ面実測長径122[mm]の
斜鏡が付いています。この斜鏡を最も効率良く使うには、
オフセットを10.5[mm]にしなければなりません。
ドローチューブの位置もそうなっています。

ところが、

実際のオフセットを測定したところ、僅か4.95[mm]でした。
斜鏡を取り外して定盤にねじ止めし、3回測定した平均です。
つまり、5.55[mm]もオフセットが足りていません。
この状態では、斜鏡と、斜鏡に映った主鏡を同心円に調整しては
イ・ケ・マ・セ・ン。
オフセットが不適切な斜鏡を振って主鏡と同心円にすると言うことは、
斜鏡が45度配置では無くなると言うことです。

僅か4.95[mm]のオフセット位置に黒点を打点し、
コリメーション・アイピースとレーザで位置ずれが無いように
調整するとこうなります。
クリックすると元のサイズで表示します

ドローチューブ奥へカメラを突っ込んで撮影しているため、
斜鏡よりも主鏡の方が小さく見えます。
もう少し引いてみると、
クリックすると元のサイズで表示します

もし、正しく10.5[mm]スライドオフセットされていれば、
斜鏡と主鏡が同心円に見える訳です。
逆に言うと、

正しくオフセットされていなきゃ、同心円に見える筈ねーよ!

ってことです。

クリックすると元のサイズで表示します

ではでは、

真のオフセット点に合わせずに光軸調整をしたらどうなるのか・・・

それでも、

初めからレーザでやるとサッパリ分からなくなってド・ハマリ必須
ですから、コリメーション・アイピースでもっともらしく調整
するものとします。
また、真のオフセット点が”不明”であるものとします。
斜鏡の正しい繰り出し位置も分かりませんから、
ドローチューブ先端に円形の厚紙を貼り付け、中心に3[mm]くらいの
ピンホールを空け、斜鏡と主鏡が同心円になるようにしておきます。

クリックすると元のサイズで表示します

まず、コリメーション・アイピースだけで完璧に光軸調整を行い
ます。それが右側の図です。
一見、素晴らしく光軸が合っているように見えますね。

でもでも、

よ〜〜く見ると、コリメーション・アイピースの銀色斜めカット窓
に重なっているスパイダーが左側にズレています。
言われてみれば、主鏡中心マークやドローチューブ中心穴も
やや左側にズレている気がします。
コレ、
本当に良く見ないと気付かないです。
絵では拡大していますけど、実際にはこんなに大きなズレでは
ありません。

斜鏡と主鏡が同心円、かつ、主鏡センターマークとドローチューブが
一致しており、更にスパイダーとコリメーション・アイピースの十字
がピッタリ一致しています。

う〜ん、

如何にも合っていそうだ・・・

ってなりますよね。

じゃあ、

斜鏡の繰り出し量を変えて同じことをやってみてください。

あれ?

またバッチリ合ったように見えちゃっています!!

オイオイ、斜鏡を何処に配置しても調整できちゃうじゃないの!
どうなっているんじゃあ〜!

でも、

よーく見ると、さっきの、例のコリメーション・アイピースの
銀色斜めカット窓に重なっているスパイダーがズレている筈です。

つまり、

光軸が傾いており、合っていないのです。

じゃあ、

この状態でレーザを使って斜鏡→主鏡の順で再調整してみましょう。
そうすると、今度は左側の図のようになります。
ドローチューブ中心、主鏡センターマーク、コリメーション・アイピース
の十字線、スパイダーの横軸(X軸)は完全に一致していますが、
今度は、スパイダーの縦軸(Y軸)とコリメーション・アイピースの
縦線が一致していません。

これも、

斜鏡の繰り出し位置が何処であれ、このように調整出来てしまいます。

真のオフセットが分かっている場合は、その黒点を目安に合わせば
確実に光軸が合います。つまり、コリメーション・アイピースと
レーザが完全に一致します。

但し、

正しいオフセット量でなかった場合、
斜鏡と主鏡が同心円に見えることはありません。

もし、

300FNのドローチューブ位置に対して斜鏡のスライド・オフセット量が
10.5[mm]であったなら、斜鏡と主鏡が同心円に見え、
コリメーション・アイピースとレーザで調整が一致します。
残念ながら、そうはなっていなかった・・・という訳です。

世にある安価なF4鏡筒が、真のオフセット位置にあるかどうか疑問です。
上図のように、一見バッチリ光軸調整出来たように見えて、
これらの場合、残念ながら片ボケの呪縛から逃れることが出来ません。
だから、
スケアリングだのなんだの言い出すのです。
イヤ、
スケアリング調整は必要ですよ、厳密には。
でも、それは光軸調整とは別次元のお話なのです。

斜鏡と主鏡が同心円に見え、斜鏡に映ったドローチューブセンターが
斜鏡中心から左側にオフセットしている。
レーザで追い込んだから間違いないはず・・・
コリメーション・アイピースでトコトン追い込んだから・・・

これらが成立する条件は、メーカが正しく斜鏡をオフセットして製作
しているかに掛かっています。ユーザではどうしようもありません。

なので、

コリメーション・アイピースとレーザを併用するのです。

そうすれば、オフセット量不明鏡筒でも、何時かは完全な光軸調整が
出来るでしょう。

出来た時は嬉しいっすよ〜(^^♪
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