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コマコレF4納得の星像  天体写真(PENTAX K-1&K-1U)

昨晩は夜半にまさかの快晴となっていたので検証しました。
飯能市郊外で庭撮りです。僅か1時間半で撮影完了しましたが、帰宅時には
まだ快晴でした。しかし、自宅がある入間市はドン曇りだったのでラッキー
としか言いようがありません。

結論から言いますと、SkyWatcher(TS社のも同じ)コマコレF4は満足の行く
星像を叩き出してくれました。詳細は後にして、まずは結果から。

共通データ:ZWO-CN15F4 , K-1 , LPS-P2 , 90sノータッチトラッキング
        SI7 , Photoshop_CC

γCyg付近(構図は無視), ISO12800 , 7X30s , 3m30sTotal , NoDarkAndFlat
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強調処理(やっても無意味ですが)
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hχ , ISO3200 , 8X30s , 4min Total , Dark=6 , SkyFlat=6
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光害地でも星団は美しく出せますね。
この星々の引き締まり具合はMPCCVでは全く得られなかったものです。
星の色もちゃんと出ています。MPCCVだと星像に面積があり、どうしても
絵のようになってしまうのです。コマコレF4はFPL51硝材を使った
2群4枚構成のコマコレですからWynneタイプとも違うようです。
この星像レベルはKenkoクローズアップレンズ AC-No,3でも得られますが、
色収差の点でコマコレF4が優れていそうです。AC-No,3だとLRGB撮影時に
オフセットが発生してメンドクサイです。

M31 , ISO6400 , 12X30s , 6min Total , Dark=6 , SkyFlat=6
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光害地で無理に処理すると色ムラだらけになります。
今回の検証用としては意味が無いのでプレーンな画像を貼っておきます。
ダーク処理のみ適用。
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ほぼAPS-C長辺で切り出し。
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中心部上側にある4つ並んだ小さい星の列を見て下さい。
この付近の解像感をいつも指針として使っているのですが、もうこれ以上は
解像出来ないのではないかというレベルまで解像しています。
とても同じ鏡筒とは思えません。

ただし、
コマコレF4が鏡筒内に大きくせり出していることを忘れてはいけません。
また、SkyWatcherでは20cmF4以上での対応を謳っています。
同じコマコレですが、ドイツのTS社では各種F4鏡筒で焦点距離ごとに
バックフォーカスを指定しています。↓
http://www.teleskop-express.de/shop/product_info.php/language/en/info/p5836_GPU-Aplanatic-Koma-Korrector-4-element-fuer-Newton-Teleskope-ab-f-4.html

F=600mm, working distance = 51.66mm ← ZWO-CN15F4はココ
F=800mm, working distance = 53.66mm
F=1000mm, working distance = 55.0mm
F=1200mm, working distance = 54.66mm ← 300FNはココ
> 1500mm, working distance = 54.60mm

実はアイベルさんからM48対応ワイドマウントPKを買ったのですが、
厚さが10.5mmもあり、Kマウント標準の9.5mmよりも1mmも厚かったのです。
Kマウントのフランジバック45.46mm+10.5mm=55.96mmです。
コマコレF4は55mmを仕様として売られていますが、それはSkyWatcherが
そうやって売っているだけであり、実際には上記のように焦点距離ごとに
バックフォーカス指定があります。TS社では、これによりフルサイズをカバー
すると書いてあります。もっともケラレは無視できませんが・・・

なので、
ワイドマウントPKを旋盤で削って薄くし、バックフォーカスが54.66mmに
なるようにしてあります。300FNに最適化した訳です。
600mmF4では、なんと51.66mmですから3mmもオーバーしています。
それでも今回の検証ではMPCCVや笠井コマコレ、AC-No,3を上回っています。

かなり満足な結果となりましたが、51.66mmでの検証をやらないわけには
行きません。適当な標準Tマウントを買って3.2mmまで薄く削り、
以前MPCCV用に作った3mmアルミリングをねじ止めすれば51.66mmが実現
出来ます。現状の星像は十分に引き締まっていますが、鏡筒内に出っ張った
ドローチューブによる影響で光芒が乱れており、更には不適切な
バックフォーカスによる周辺星像の悪化も見られます。

ZWO-CN15F4とK-1を組み合わせ、フルサイズエリアで撮れる短焦点反射を
目指します。また、この組み合わせでは光芒が乱れるために等倍拡大撮影
などはやらない方が良いかもしれません。25cmF4 , fl=1000mmと言うのが
一番のスイートポイントだと気が付きました。
コマコレメーカーは25cmF4を基準に最高性能が出るように設計してある
ようです。

<コマコレ雑感>

1.MPCCV

  25cmF4基準に設計されており、バックフォーカス55mm。
  押しなべて平らな星像を結ぶため、汎用性は高い。
  その分中心星像が甘く発色に影響がある。(設計値15μm)
  小面積冷却CCD撮像では大きな星像が我慢できない。
  恒星像の周りにモヤモヤとした光芒が出るため、一見フラットな画像だが
  使っているうちに不満がつのってくる。
  F3.5〜F6まで対応し、何れもバックフォーカス55mmと言う設計は見事だが、
  600mmF4鏡筒では、とても苦しい状況に陥る。
  800mmF4以上で使った方が幸せだと思う。

2.笠井コマコレ

  バックフォーカス=70mm±10mmという大きな自由度が魅力。
  冷却CCDでは大きなフィルタホイールが挟まったり、オフアキを使ったり
  するので55mmシステムでは対応が苦しい。
  中心星像は十分にシャープで色ずれも無いが、バックフォーカスを
  探らないと周辺星像が悲しいことになる。
  鏡筒ごとに最適なバックフォーカスを見つけ出し、m4/3以下の冷却カメラ
  で使うのが正解だと思う。
  600mmF4鏡筒にバックフォーカス55mmではAPS-Cエリアを満足できない。

3.SkyWatcherコマコレF4(TS社のも同じ)

  FPL51硝材を使った2群4枚構成のコマコレであるが、Wynneタイプとは
  異なる。今回の検証ではK-1のLCD画面をルーペで見たとき、イプ180の
  画像と大差ないと感じた。星像に芯があり、発色もハッキリとしている。
  SkyWatcherではBKP200F4とBKP250F4用として専用のワイドリングEOS/Nikon
  を販売しているため、最適化されているのであろう。
  このコマコレ自体は上記のように広範囲の焦点距離に対応できる
  との情報があるため、今後の検証が楽しみである。
  ただ、冷却CCD用としてはバックフォーカスが短いため難儀する。
  小面積冷却CCD用は笠井コマコレで十分に満足できるため、本コマコレF4
  をあえて使う意味は無い。K−1などのデジイチ専用で良いだろう。

4.Kenko AC-No,3 または AC-No,2

  自由度があるので好き勝手に組み込める。
  概ねAPS-Cエリアまでは満足できる星像を結び、中心はドシャープである。
  但し、残存色収差によってLRGB撮像ではメンドクサイ。

5.パラコア2

  使ったことが無いが、ノウガキが素晴らしくごもっともである。
  これもコマコレF4と同じような構成だろうと思う。
  3インチ対応のビッグパラコアを使えば、300FNの3インチ接眼部が活きる。
  Wynne(ウィンまたはウェイン)タイプでも15万円程度で買えるため、
  選択には悩む。ASAかTSかビックパラコアか・・・まだ先だが。

周辺減光というファクターを考えたとき、やはり屈折鏡筒は秀逸である。
斜鏡で90度に曲げるニュートン光学系では、どうしても主光束から離れるほどに
光量が低下する。フラット補正によって、せっかく写っている中心部の星像
をダメにしている。その点ではプライムフォーカスが素晴らしい。
30cm以上のプライムフォーカス鏡筒にφ70mm程度の冷却カメラを付け、
3インチコマコレ直結で撮ってみたいものだ。
流石に15cm程度の高性能アポ鏡筒でも適わない世界があるだろう。

ニュートン鏡筒に残された道は唯一、集光力。それだけである。
ハッキリ言って15cmF4にMPCCVではFC-76DCと大差無い。
今回のコマコレF4を付け、バックフォーカスを最適化すれば改善されるが、
FSQ106EDに勝てない。
笠井コマコレ+小面積冷却CCDなら中心番長な高解像画像が得られる。
これは屈折にはない、クリアな世界がある。

やはり、短焦点反射が威力を発揮するのは25cmF4以上ってことです。
コスパじゃ負けないけどね(^^♪

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タグ: 天体写真 PENTAX K-1



2016/9/30  20:58

投稿者:☆男(hoshiotoko)

demioさん

良いと思いますよ〜コレクターPH。
Wynneタイプは長いので、最低限20cmF4を要求しますね。
それに、イロイロとシビアですから専用鏡筒は無難です。
コレクターPHを他の鏡筒やVixen純正以外のTマウントなどで使うと、
おそらくは性能を出し切れないと思います。
結果を楽しみにしています。

2016/9/30  20:22

投稿者:demio

各種コマコレ評価、お疲れ様です。
参考にさせて頂きます。
私もR200SS用としてコマコレ2、コマコレ3、MPCCVとコマコレのコレクター状態です。
今回、EOS6Dを活用すべく巷で噂のコマコレPHを導入しました。
生憎の天候でテスト撮影もできていませんが、はたしてどんな画像を見せてくれるか楽しみでもあります。

2016/9/30  19:42

投稿者:☆男(hoshiotoko)

minerさん

K−1のバックLCDで見た瞬間にシャープさの違いが分かりました!
AC-No,3を使ってコマコレ・レデューサを作った時の感動が蘇った感じです。
笠井コマコレやMPCCVでは何も感動がありませんでしたから、
やはり星像の違いは明らかですね。
ただし、600mmF4と言うのはBF=51.66mm指定なので、明日汎用Kマウントを
旋盤で薄くして51.66mmになるように加工してみます。
それで更に良像範囲が広がってくれれば嬉しいです。
ただ、
どうしても周辺減光があるのと、鏡筒内に出っ張ったドローチューブによる
光芒悪化が残念ではあります。K−1のファームウェアが本日アップデートされ、
1:1クロップ撮影が出来るようになりました。24mmX24mmです。
APS-C以上フルサイズ未満で四角い画像もアリかと思っています。
300FNでは、きっと素晴らしい画像を叩き出してくれると思います。
このコレクターを教えて下さり、有難うございました。


2016/9/30  19:07

投稿者:miner

僅かな晴れ間を逃さないのは流石です。
F4鏡筒のコマコレとしてはかなり優れものなのは証明できたようですが、長さだけは誤算でしたね!
#MPCCの時とやる気が全然違ってますが、晴れません〜。

ニュートンの集光力を生かそうとすると最低20cm位は欲しくなるので、これはこれでありかと思います。

http://miner.at.webry.info/

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