今日も冷えますね。最近は朝夕の気温が氷点下というのも珍しくなくなってきました。
かつてはその5階に「在瀋陽日本国総領事館大連(駐)事務所」も居を構えていた大連の長期滞在者なら誰でも知っている日本人ビル、黄河路沿いにある「博愛大厦」(博愛ビル)が来年3月31日を持って全部屋・全施設を閉鎖することになったそうです。当然、賃貸契約も突如解除。住居人、及びテナントは新たな場所を探すことを余儀なくされ、年の瀬を迎えつつある今、四苦八苦だとか。某テナントの店長さんも困惑気味でした。
今月に入っての突然の通知というところがいかにも中国らしいです。日本と違い土地の私有が認められていない以上、お上には逆らえない。お上に「どけ!」といわれたらおとなしく退くしかありません。「人治国家」、「朝令暮改」がモットーの国ですから「契約」、「約束」などは全く意味がありません。当然外国人ましてや日本人が裁判で大勝!なんて事も絶対に無いんですね。
予定では一年を目処に館内全面改装。新たなスタートを切るということですが、これまた中国なので工期が予定通りに進むことも絶対にありません。二年程度は見ておいたほうがいいでしょうか。最悪はただの放置(廃墟)でしょう。現に「博愛大厦」(博愛ビル)の隣のビルも建設途中で長年放置(放棄?!)されてます。
何かしらのトラブルにあったものと思われますが、これまたこちらでは日常茶飯事。「非契約社会」、「非法治国家」、「朝令暮改」が基本ですから「星海広場」入り口大連銀行横に在る高級マンション、「天津街」に在る旧ショッピングビル、「青泥窪橋」百年城向かいに在る旧ショッピングビル、新しいところではイトキンビル、など目立った改装も行なわれず長期間放置されている廃墟ビルは多いです。一等地でもこの有様です。まあだいたいは「拝金至上主義」からくる金銭トラブル(持ち逃げ)です。
「本当に出来るの?」「出来るまでわからない」これが中国です。
地元フリーペーパー「コンシェルジュ」の最新号の広告では未だ大連博愛大厦「オフィステナント募集中」。ビル内の日本人幼稚園・博愛ひまわり幼稚園もいつもと変わらず「園児募集中」です。広告変更が間に合わない程の急な通知だったのか、それとも未だ雑誌側に通知がなされていないのか・・・。居住、事務所、商売、教育、とこれから何かしら「博愛大厦」(博愛ビル)と関わりを持とうと考えていた方は修正を余儀なくされました。
「騙す人間ではなく騙される人間が悪い」特に大金が動くようなケースではこの中国独自の基本ルールは絶対に忘れないようにしたいものです。