会社の遅い昼食の後から休憩タイムに書き込んでいる。
私の仕事は 『家』の図面を描くのが中心だ。
不動産に勤めているので、建て売り住宅であったり、注文住宅であったり、リフォームであったり。
仕事場で、パソコンを見ない日はゼロでは無いかな? それこそ大掃除の日も、新年スタートの日も。
テレビの「完成*ドリームハウス」並のドラマが隠れた仕事も、時にはある。
私はお客様と直接の打合せはしない立場に居るが声は聞こえる場所に居る場合が殆どである。
お客様の要望と、会社の建てる側の意見とで食い違いやすれ違い等もあるが、 上司が打合せを何度も重ね、希望の形に少しでも近づけている筈なんだが....
どこに重点を置くかだ。
安い買い物では無いのでお客様は悩む、自分の要望がまとめられて案外あっさり終わるケースは滅多に無い。
注文住宅は、「今から建てますよ」と役所に書類を申請してから「待った」がかかって「変更」も出たりする。
早く仕上げたい、だからその気持ちを察して早く申請準備を進める会社側。しかし建てる側としては、後から後から「ああしたい、こうすればどうか」と思いが湧き出てくる。 考えがまとまったつもりでも、時間がたてば変わる事も多い。
既に住んでおられる方の意見は会社の財産なので、「事例」として 先輩の意見としてお伝えしてもみる。
住まないと解らない事、自分で失敗しないと理解出来ない事が多いのだが、高い買い物だけに、失敗は少なくしたいと、今日も上司と施主(セシュ)様の打合せと、思いを表現する私と上司との 口論も始まる。
わだかまりも溶け、完成した「家」は、視覚的な広がりも想像していたとおりだったり、期待と違っていたりもするが。 生活上の動線や、光熱費への考慮などは紙の上でも必死で考え抜いた結果の場合が多い。 私の主婦としての夢も盛り込まれていたりしている。 かたづけやすく、都合悪いところは見えにくく、空気の流れもアレコレ含め、汚れた空気がまん延しにくくしているつもりだ。
自分の希望が少しずつ盛り込まれた家が 京都のアチコチに出来ていくわけで、「使うときに奥様に気に入って頂けているのかな?」とふと頭をよぎる事がある。
地味な仕事だが、建築士の免許を取ってバリバリ仕事してみたかった気もするが、制約を振り切って、家庭や子どもを振り切ってまでは到底出来ない。
少しだけ夢の手伝いをしているこの仕事は、私は好きだ。