
先日コンタックスUaを全体調整いたしました。
外観がとても綺麗な元箱に入った保管状態の良いcontaxでした。
しかし大事に保管していたためメンテナンスが ほとんどできていない状態です。
日本人のコレクターには定義がありますそれは、使わなくてもカメラはフイルムを入れれば 常に完全に動く状態にスタンバイしておくという国民性です。
このカメラおそらく海外のコレクターかもしくは管理量が多い持ち主から販売店にたどり着いたカメラだと推測します。
私は販売店様から、ご依頼され修理を致しましたので経緯を存じません。
ヨーロッパなどでは記録という意味で、動かない状態でもガラスケースの中に飾る傾向があります。
しかし日本人というのは、完全に動くということが 絶対条件になっています。
確かに例外もございますが、私の知見では90%の方が仮にガラスケースに飾るにしても、動く状態に メンテナンスされます。
だからこそ日本人の修理屋さんの生活は成り立っているのでしょうね・・・
そして、海外と比べて経験を積んだ日本人職人はよりメンテナンス上手な修理屋になっていくといったわけです。
ContaxUaというカメラは品のある、綺麗なボディーのカメラです。
そこに魅了される、コレクターや カメラマンも少なくないと思います。
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修理屋からの目線で見ると、パーツ総数も多くメンテナンスにはかなりの時間を使います。
そして修理屋の、わびさびの部分がメンテナンスの良し悪しを大きく分けていく、技術的にも難しいカメラです。
このカメラを修理できるということは、修理屋のレベルの一つの目安になる大事な1台です。
昔、私の師匠からそのような話を聞いたことがありました、懐かしい話です。
最近ではこのカメラを直すところもあまり見なくなりました、 良い品質の物だけがネクストの時代へと続いていくのでしょうね。
たまにはショーケースの中のカメラを確認してみてください、オイルが固まり完全に動かなくなると メンテナンスも3倍以上大変になってまいります。
命に関わるものではありませんが、早めのメンテナンスを、お勧め致します。
それではまた面白いものや珍しいものがあれば、掲載させていただきます。
お読みいただき、ありがとうございました。
橋本カメラワーク 橋本博