
ゴールドに輝くライカM4-2です。
見た目的にもオブジェとして使用されることが多いゴールドですが
あまりに長い年数オーバーホールをしていなかったり、動かすことなくガラスケースの中に入れたりする場合が多いので、どの部分もカチンコチンに固まっている状態で、今回修理にやってきました。
空気の通りの悪い所に保管しておくとファインダーまで腐食していきます。
こういった汚れはコーティングが腐食したのが張り付いているので、少々の研磨材を使いゆっくりとカスミをとっていきます。
そして巻き上げギアの間に固形化したグリスが挟まり全く巻き上げのできない状態になっています。
そういった部分を洗いなおしながら、なおかつフィーリングは良くなるように軽く研磨するパーツもあります、そうしながら調子を合わせて行きます。
内部のパーツに関してはライカ m4-2と同じパーツを使っていますが、分解の際にこのゴールドメッキが弱いことが修理人には難点です、あまり強くさわると少し薄くなるような傾向があります。
逆に言えば本当の意味で純度の高い金を使っているのでしょう。
メッキ部分の分解をするところがいつも以上に気を使います。
マウントのレンズの接触面もかなり気を使うところです、しかしながら最終的にはレンズを装着しないと
距離計調整もできないですし、カメラを修理する上で色々なジレンマによくとらわれます。
ともかくフィーリングも安定し無事終了しお客様のもとに帰せてよかったです
同じボディーでも1台ずつ個性があり、調子の感じも組んでみないとわからないことが多いです。
流石に1点1点ハンドメイドでつくられたというライカ・カメラの魅力でもありますね。
このカメラはズミルックス50mmとのセットで修理にやってきました
納品前にセットして見てみると、やはりディスプレイに向いてますよね。
ディスプレイでも3年に1回位の点検は必要かと思います。