映画やコミックの中に、よく登場するエクソシスト。
非現実的な存在だと思っていませんか。
カトリックの教義では、今も準秘蹟として「祓魔」
つまり悪魔祓いが定められているのです。
つまり、21世紀の現在でも、エクソシストは存在
しているのです。
しかも近年、その助けを求める人の数は、増加して
いるといいます。
悪魔という救い
朝日新書
発行所=朝日新聞
著 者 菊地章太
税込価格 756円
エクソシストの主な役割は、祓魔を行う事です。
そう考えると、カトリックの国では、現実の社会に
多くの悪魔が存在していることになります。
なぜでしょう。
悪魔祓いを望む人は大抵、病院で医師の治療を受け
たにも関わらず、効果の思わしくない方です。
自分の精神的な苦しみを癒してくれるのは、人以上の
存在しかいないと、最後の望みとして訪れるのだそうです。
著者の方は書いています。
彼らにとっては、「あなたは、悪魔に憑かれています。」と
認められる事で、苦しみに意味が見出せるのだと。
何を信じるかは別として、自分のつらさを誰かが理解
してくれる事の嬉しさは、分かる気がします。
だからといって、「悪魔」を持ち出さなくてもと思える
私は、幸運なのかもしれません。

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