Twitter:@arisamag2

2017/11/26

瞬きすらしてはならぬ  映画
 一昨日のことになりますが『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』を観てきたのですよ。

 米国では昨年公開されたストップモーション……まあ平たく言うと人形アニメですね。その長編映画。

 どうやら後々調べてみると、この分野でかなり有名なスタジオが手掛けた作品だそうですが、特に予備知識もなく「監督がバンブルビーと同じ人だから」という動機で鑑賞。

 事前に周囲の感想を追っていくと所謂「観ると新興宗教に入信する類の映画」の様です。皆さん口を開くと褒めたたえることしかしません。

 
 ええと、ラジー賞を受賞するのが使命であるトランスフォーマーの映画をそんな監督に担当させて大丈夫か?そんな明後日の方の不安が胸によぎりつつ、以下に感想を。(この流れだとケチの一つもつけようというもんですが、誉めます)






 人形アニメーションということで懐かしい感じの奴なんかなと思ったら、何もかも最先端だった。
 どのくらい最先端かというと観ていて「これを敢えて3DCGアニメで作らない意義とは……」となるぐらい最先端だった。人形アニメなのに見た目に手作り感とか無い(笑)。

 例えば、人形アニメは撮影に使っている人形や小道具の素材を生かす場合が多い(動物の毛皮がフェルトだったり、人物の肌が陶器そのものだったり)のだが本作はそういうことをしない。知らない人に3DCGアニメだと言って見せたら信じるのではないか。

 素材だけでなく、構図や演出も画面の鮮明度も、表情の作り方さえ、古き良きストップモーションアニメと思っていると良い意味で裏切られる。同じ「最先端の現場で古き良きアナログ技術を使った映像」でも『巨神兵東京に現る』が懐かし感を醸しだしていたのと対照的。

 もう一つ驚かされるのは、本作は舞台が日本なのだが、日本を舞台に扱った多くの様がと違い、ぱっと見で「これはおかしい」と思うところが無い。

 舞台の描写だけでなくキャラクターも日本的に思える。おばあさんは日本のお節介な子供こをかわいがるお婆さんそのもの、サルは口うるさいオカン、クワガタは間の抜けたオトンだった。悪ボスの爺さんもボケて感情が抑制できなくなった頑固ジジイなのかも知れない。

 繊細で秀逸で大胆。観たものが新興宗教入りするのもわかろうというもの。いよいよ「こんな監督にトランスフォーマーの映画撮らせようと思った奴は誰なんだ。もっとジブリっぽい経歴を歩ませるべきではなかったのか」ってなる(笑)。

 このクオリティでイケるなら、恐らくビーの映画はこれまでのTF映画とは掌を返したように批評家の評価が上がるだろうね。日本の客受けも良くなるだろう。日本に限って言えばシリーズ最大の興行収益を上げるかもしれない。『KUBO』自体は客入りが悪いがこれは宣伝や上映館数や監督の知名度の問題だろう。彼がキャリアを重ねて名監督の仲間入りをすれば「あの監督の不朽の名作」として語り継がれていくだろう。(カルト人気になるかトトロみたいに定番化するかに枝分かれすると思う)

 そんなんが今映画館で上映されているので是非ご鑑賞ください。新興宗教に入らないように気をつけて(笑)。
0

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ