クラブ研修リーダーとは
組織を管理、維持するには、社則、労働契約、服務規程等々いろいろな約束、決まりがあります。
ロータリークラブ、その会員においても、定款や細則があります。しかし、それらを理解しているかというとそうでもない。どちらかというと実践的な奉仕についての話題が多いようである。奉仕理論と奉仕の実践が伴うのがロータリーであり、どちらかといえば「奉仕の実践」が優先され、ただのボランティア活動というだけでなく自らロータリー理論を学びながらということがロータリアンには必要となる。CLPでの組織つくり推進や会員の奉仕理論の理解の手助けとなるその意味で、会員の多いクラブでは特に「クラブ研修リーダー」を任命する必要があろう。このクラブ研修リーダーは、RIでも推奨しているものであります大和高田RCでは2008-09年度に新設されました。(クラブ細則10条第1節参照)(2006年11月RI理事会会合、定104号に基づく)
▼「クラブ研修リーダー」設置目標とは
クラブが包括的な研修計画を立てる
▼その役務には次の要素を含む
1.必要に応じ、クラブ指導者が地区研修会合に出席する
2.新会員のための一貫したオリエンテーションを定期的に実施する
3.現会員のための継続的教育の機会を提供する
4.全会員が指導力育成プログラムを受けることができるようにする
地区研修リーダー、ガバナー補佐、地区研修委員会との連絡・協力ということであるが制度化も必要があろう。
<参考>
2840地区では、2008年3月8日付、地区研修委員会では「クラブ研修リーダー」の役割として各クラブに通告されている。
@ クラブの年間研修計画を立案し、実施・監督する。
*クラブは以下を確実にするための包括的研修プランを作成すべきである。
1. クラブ指導者が、適宜、地区研修会合に出席する。
2. 新会員のために一貫したオリエンテーションを定期的に実施する。
3. 現会員のために継続的教育の機会を提供する。
4. 全会員が指導力育成プログラムを受けることができるようにする。
(2006年11月RI理事会会合、決定104号)
A クラブ研修リーダーは、すべての研修ニーズが満たされるようクラブ理事会および各種委員会と協力する。
B 支援とアイデアを得るために、地区研修委員会、クラブを担当するガバナー補佐、地区ガバナーと協力する。
C 「クラブ指導力育成セミナー」を計画・実施する。
◆Serviceと職業奉仕とは
ここで、奉仕活動といってもいささかニュアンスが違っているのがservice(今のロータリーの邦訳では「奉仕」)である。
我々、日本人が一般に理解しているserviceつまり「奉仕」は、初期の日本人ロータリアンは「サーヴィス」と邦訳はされていなかったのだが、敢えて邦訳すると「忠恕」ということが適切ということは以前述べてきました。
〜忠恕とは〜
『新字源』(角川書店)によると、忠恕とは「真心と思いやりの心」とある。
また『論語』里仁に「夫子の道は忠恕のみ」の言葉がでてくる。「先生の一貫した道とは忠恕、つまり思いやりの道、仁道である」(曾子が、他の門弟に、孔子先生の一貫した道とは何か、と問われて答えた言葉で、忠恕の心が治国の根本である、とする)=諸橋轍次・中国古典名言事典・講談社=
一般的には、service(サービス)が、「今日はサービスしておきます。」という表現をつかいます・・大阪人は「まける」という表現になり・・・「普段とは違ったものを貰うまたは値引きや割引する」という意味である。
ところがこのserviceは電車で「回送」という看板がある車両には英語で"not in service"と併記されていることや、"service hour 9AM-5PM"は「営業時間」を表していることから判断できるようにservice=奉仕ではないことがわかるでしょう。
つまり、serviceはその職務や店を開店しその店の業務を忠実に行っている。ということになる。職業奉仕(vocational service)はもともとアメリカではvocationという単語はなくoccupationであり、ヨーロッパの人に分かるようにvocationとなったといわれている。
「職業奉仕(vocational service)」とは、職業が社会(又は人)のために役立つものであるというのが第一義的になければならない。
専門職である医者、弁護士の職業の従事者には「職業奉仕とは」の問いに対して「金儲け」と答える人は少ないと思っていますが一般には「職業奉仕=直接的に金儲け」と解釈されていることが多い。ロータリーの職業奉仕はシェルドンの理論そのものであり、それ以外のものはありません。宗教的なものなどを含め説明されるパストガバナーがおられますがそれは、そのパストガバナーの考え方でありロータリーの職業奉仕理論ではない。
職業奉仕を「金儲け」と理解されておられるのは大きな問題点(間違い)があり、倫理が生まれるはずがありません。金儲けから他の社会奉仕、国際奉仕へとの考えをする方がおられますが決してそうではないことを言っておきたい。
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大和高田ロータリークラブ
2008-09年度
クラブ研修リーダー
杉田 博

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