ロータリーの職業奉仕と深川純一PGの職業奉仕観
1月26日、京都テルサで2650地区の「職業奉仕の根本原理とその実践」(講演者:RI第2680地区深川純一PG)を聞いてこれは講演者の職業奉仕観であったようだ。2日後、2650地区現ガバナー補佐刀根荘兵衛(敦賀RC)さんよりその感想のメールを頂きました。ここに断りもなくご披露させて頂きます。というのも、今回、当クラブでは入会3年未満の方がお聞きでしたので・・・・史実の基づく理解を・・・
▼当日の講演(深川純一PGの職業奉仕観):
2時間弱の講演で、私は失礼ながら、コックリ・コックリでその詳細は頭のどこにも
ありません。一夜明けすっかりゼロです。
・・・・本文30ページ・・・・の資料
どこを読めばよいのか?話の中心は・・・????
「雙(双)鯉雁信帖(そうりがんしんちょう)」(佐藤千寿・深川純一著)=道徳と
資本=職業奉仕=という書物を紹介され、その本も踏まえると職業奉仕とは・・・・
こんなことを講演されたと思う。(すいません。確かでないが・・・)
この職業奉仕は1930年までの原理原則で止まった、いや、完結したお話である。
ただ、他奉仕団体との違いはこの部門ということであった。
職業・・・・自分のためのもの
奉仕・・・・他人のため
相反する目的を一体化したところに難しさがある。
お話の主題は、ロータリーは「倫理運動」で、この相反するものを「徳の力」を一枚入れることが基本だということだろう。
ロータリーには専門職業者(聖職者ともいえる)と実業家が存在する。
専門職業人(僧侶、医師、弁護士など:profession)の神様から与えられた客観原理
をもって人々を救う・・・・人を救うことが第一義である。
このprofessionの考え方を実業家(business)にも適応していこうとするのが職業奉仕というものであろう。
言い換えれば、倫理観をもち、思いやり、尊敬と信頼に加え信用をえるよう各自が努
めることであろう。
▼刀根さんからのメール(史実に基づく職業奉仕)
今回の回りくどい職業奉仕の説明は深川さん自身が考える職業奉仕観であり、シェルドンが考えたロータリーの職業奉仕とはまったく違います。ましてや職業奉仕が倫理高揚運動や、宗教的な運動などというのは全く過ちです。
シェルドンの言う職業奉仕は”He profits most who serves best”を行った結果、職業倫理が高まるということで、元来それ自体を目的としたものではありません。
結果、職業倫理訓は200以上の職業について、それぞれまとめら、一番有名なものが ガイ・ガンディガーのレストラン協会の道徳訓でした。
また、4大奉仕はイギリスのロータリアンによって1927年オステンド大会で決まったもので、それまではvocationという言葉は使われませんでした。business(method),occupationという言葉しか使われておりません。(ただ4大奉仕ができて、奉仕の実践活動が判りやすくなった)さらに、vocational serviceはロータリーが作った造語であり、語呂あわせで4大奉仕にすべてserviceをつけたものであります。
ですから、すべてその意味が違います。
クラブ奉仕のserviceは 中国語の「服務」と近い意味であり、社会奉仕、国際奉仕のserviceはボランティアに近い意味です。職業奉仕のserviceは第2モットーにおけるserviceであると思います。
深川さんはもっともらしい理屈を言いますが、vocationとserviceをひっつけたことにそれほど深い意味はないようです。
そんな訳のわからないことを言うから、職業奉仕を皆さんが理解できなくなるのだと思いました。
そもそもvocationという言葉自体 ヨーロッパ人の職業観(天職論,キリスト教の)の影響によるものであり、シェルドンは職業奉仕についてはビジネス、科学であると言いきっております。
●職業奉仕とは、田中毅PG氏が述べておられるシェルドンの
理論と実践であろう。自分自身に還ってくる奉仕でもある。
文責:杉田博

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