2008/10/28
感想『ひかる2』後藤竜二・作 読書感想
2008/10/25
「洗い屋お姫、捕物帳」越水利江子 読書感想

最近躍進著しい 越水利江子氏の新刊である。書かれてあるのは、いたってオーソドックスな時代劇だ。だが、「洗い屋」や「投げ縄術」といった新鮮な素材。何よりも主人公の境遇や内心の描き方は、デビュー作「風のラブソング」と共通する作者ならではの感覚だ。
『ストーリーは、よくあるパターンでいい。お話の骨格は古典および名作に学んで、肉付け及びお化粧は、必ず、その参考にした古典および名作にはないものをもってくること』「これが出来ないとプロになれない」
これは、私にとってのバイブル。久美沙織の「新人賞の獲り方教えます」に述べられている語句だ。
その点から、「洗い屋お姫、捕物帳」は、頭角をあらわしはじめた作者のプロフェッショナルな仕事といえる。

2008/10/21
「おやつは五百円まで」カット部分 創作
「おやつは五百円まで」
推敲の段階でカットしたシーンです(^-^;)
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「さあ、さっさとはじめようぜ」
西井は腕まくりをし、手のひらの上でジャガイモをニ、三度はずませた。
「ちょっと西井。そのツメは何! 真っ黒い垢が付いているじゃないの」
隣にいた直が、肩をいからせて西井の右腕をつかんだ。
「ツメ垢チップスでも食わす気!」
西井は力をこめて、直の手を払いのける。
「う、うるせえや。ひょっとしたら頭がよくなるかもしれんぞ。ツメの垢を煎じて飲めというじゃん」
「もう、馬鹿いわないでよ!」
「西井、岡野さんの言うとおりだ。爪切りを貸すからすぐに切ってくれ」
原田は、珍しくも険しい表情で、西井を連れ立っていった。
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推敲の段階でカットしたシーンです(^-^;)
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「さあ、さっさとはじめようぜ」
西井は腕まくりをし、手のひらの上でジャガイモをニ、三度はずませた。
「ちょっと西井。そのツメは何! 真っ黒い垢が付いているじゃないの」
隣にいた直が、肩をいからせて西井の右腕をつかんだ。
「ツメ垢チップスでも食わす気!」
西井は力をこめて、直の手を払いのける。
「う、うるせえや。ひょっとしたら頭がよくなるかもしれんぞ。ツメの垢を煎じて飲めというじゃん」
「もう、馬鹿いわないでよ!」
「西井、岡野さんの言うとおりだ。爪切りを貸すからすぐに切ってくれ」
原田は、珍しくも険しい表情で、西井を連れ立っていった。
