無題
◆◆落選記録◆◆
'91年(?) 講談社児童文学新人賞 予選落ち
'91年(?) アンデルセンのメルヘン大賞 予選落ち
'91年(?) JOMO童話賞 予選落ち
'92年 アンデルセンのメルヘン大賞 予選落ち
'92年(?) JOMO童話賞 予選落ち
'92年頃(?) キリスト教童話賞 予選落ち
'93年 アンデルセンのメルヘン大賞 予選落ち
'94年12月 第12回 アンデルセンのメルヘン大賞 予備選考通過
?年 新美南吉童話賞 予選落ち
?年 某ジュニア小説誌公募賞 予選落ち
2009年 JOMO童話賞 予選落ち
2010年 アンデルセンのメルヘン大賞 予選落ち
2010年 家の光童話賞 予選落ち
2010年 「児童文芸」童話の小箱 投稿 没
2010年 日本新薬 こども文学賞 予選落ち
2010年 「児童文芸」童話の小箱 投稿 没
2014年 長編児童文学新人賞 予選落ち
2016年 講談社児童文学新人賞 予選落ち
2018年 文藝賞 予選落ち
2018年 小説 野性時代短編コンテスト 落選

2007/11/27

錯覚ヨクナイ  

ある棋士は言った

錯覚ヨクナイ
ヨク見ルヨロシ

将棋に限らず
どんなことも

錯覚ヨクナイ
ヨク見ルヨロシ

なのかもしれません

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2007/11/5

てるてるてるポン!  童話

 小三のまおは、お祭りが大好きでした。
つくえの三段目の引き出しには、ろ店で買った宝ものがつまっているほどです。
 でも、今年のお祭りは雨続き。
 けさも雨でした。
 まおは、はさみを手に、てるてるぼうずをにらみつけました。
「もう。まったく効果ないわね! お祭りは明日で終わりだというのに」
 はさみの刃を、てるてるぼうずの首に近づけました。
「ちょん切ってしまうわよ!」
「そ、そんなー。こっちの身にもなってよ」
 まおの目が丸くなりました。
「て、てるてるぼうずが、しゃべった!」
「ボウズはよしてください。ぼくはてるポンといいます」
 そう言うと、そらいろをした鳥の羽根を見せました。
「これは、雲をふきとばすことができる羽根です。ただ、千回ふらないと効果がでないのです。昨夜は、眠くて眠くて……」
「だらしがないの。てるてるぼーずのくせに」
「それなら、まおちゃんがてるポンになればいいんですよ」
「そんなことできるの?」
「ええ。呪文をとなえればね」
            *
 夜になりました。
 布団にもぐりこんだまおは、教えてもらった呪文を思い出しました。
――てるてるてるポン! てるてるポン!
 気がつくと、白いマントのようなものをきて、窓辺につりさがっていました。
(ひゃー。ほんとうだ)
「はい。これを千回ふってください」
 てるポンからそらいろの羽根が手わたされました。
「じゃ、あとはよろしくね。ぼくは、つかれているので眠らせてもらいますよ」
 窓わくを背に、てるポンは横になりました。
(これもお祭りのためなんだ。がんばるぞ)
 まおは、そらいろの羽根をふりかざしました。
 二時間ほどすぎました。
「きゅうひゃくに、きゅうひゃくさん、きゅうひゃくよん……」
 てるてるぼうずなのに、ひたいには汗がにじんでいます。
(雨、だいぶやんできた。あと少し……)と思った、そのときです。
「なんてことをするんだ!」
 ふりむくと、乳かっ色で水つぶあたまをした、お人形のような生き物がいました。
「ぼくは、正義のみかたあめみんだ。雨を止める悪ものめ。ゆるさないぞ」
「な、なによ。じゃましないでよ!」
「ダムの水がへるし、農家の人も困るんだぞ」
 あめみんは、大きな水のつぶを、いくつもいくつも投げつけてきました。
「わーん。てるポン助けて!」
 てるポンはとびおきてきました。
「なんだ、あめみんかよ。えーと、こいつをたおすには、てるてる液を……」
 そのとき、大きな水つぶが、てるポンの顔面に当たりました。
 てるポンはきぜつしてしまいました。
「ふぇ〜ん。てるてる液ってなんなのよぉ」
 あめみんに向けて、そらいろの羽根をメチャクチャにふり回しました。
「ふふん、ムダだよ。さあ、かんねんするんだ」
 あめみんが手をふると、たちまち大きなはさみが出てきました。それを両手でかかえ、忍び寄ってきました。
(く、くびを切る気だぁ!)
 大きく開いた二枚の刃が、まおの首にかかりました。
「やだよー。いやいやいやいやいや!」
「おうじょうぎわが悪いぞ」
 二枚の刃が、せばまってきました。
 まおは体をゆすりました。とびはね、回転しました。すると、汗がちぎれとんで、あめみんのひたいに当たったのです。
「う、うわあああああああぁぁぁぁぁぁ!」
 あめみんは、はじけちってしまいました。
(……て、てるてる液って、汗だったのか)
 疲れ果てたまおは、そのまま眠りこけました。
            *
 目がさめると、人間にもどっていました。すぐに窓辺に行きました。もう、雲はありません。
 てるポンは、元どおりにぶらさがっています。
「ごめんなさい。かんじんなときにきぜつしちゃって。残りはふっておいたからね」
「て、てるポン……」
 まおは、お祭りの引き出しをあけました。赤い珠がついたオモチャのゆびわを取り出すと、てるポンの首にはめてあげました。
「え、これをぼくにくれるの? わーい、わーい。うれしいな」
 てるポンは、まんめん笑顔で左右にゆれるのでした。


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