2010/7/30
とあるテレビ番組で、“名言”に関する記憶違いを取り上げていました。
以下に、具体例を羅列。
長嶋茂雄さん
×「永遠に不滅です」
○「永久に不滅です」
横井庄一さん
×「恥ずかしながら、帰って参りました」
○「恥ずかしいけれど、帰って参りました」
有森裕子さん
×「自分をほめてあげたい」
○「自分をほめたい」
多くの人が間違って憶えていることには少々驚いたけれど、無理もないかとの思いも。
で、有森裕子さんの名言が「ほめてあげたい」として広まったのは何故か? 犯人は誰か? というテーマで進行されたのですが、「いや、そんなこと言ったら全てのケースに当て嵌まるじゃんかさぁ」な解釈が展開された挙げ句、「犯人は……私や、あなたたちかも知れませんよ!」というトンでもなオチ。
誠に残念なことであります。
何故残念なのかというと……私は“犯人”を、少なくとも一人は知っているからです。
その犯人とは……薬師丸ひろ子さんです!
『Wの悲劇』(1984)アップ時に、撮影中の苦労を振り返り「自分自身をほめてあげたい」と発言していらっしゃいます。有森発言(1996)の12年前のこと。
当時大きく取り上げられたこの言葉が、時を経て浸透したものと考えます。
アトランタ五輪のとき、テレビの中の有森さんに「薬師丸ひろ子か!」と突っ込んだことを憶えています(笑)
ですから、多くの人の記憶の中で「ほめたい」→「ほめてあげたい」とすり替わっても、それは不思議なことではないと考えるのです。
尤も、その薬師丸発言にしても現在ではテキストレベルの確認しか出来ないので、もしかしたらその記憶自体が間違っているという可能性も……

本日の探して聴け!/薬師丸ひろ子「Woman - Wの悲劇より」(1984)
1 | 《前のページ | 次のページ》