またしても新しい格闘技イベントが旗揚げした。その名を「
HERO’S」という。
「ただし、読み方は“ヒーロー”」とも発表されたような気がする。実際、その旨のアナウンスメントは結構目や耳にした。ところが、TBSによる実況中継では、実況アナ氏が「ヒーローズ」と連呼。どういうことなのか? よく判らない。そして、この「よく判らない」という思いは、残念ながら「HERO’S」全体を通して、消えることが無かった。
よく判らない演出・進行。狙いがよく判らないマッチメーク。よく判らない試合の決着──唐突すぎる終了や爽快感のないKOなど──
そして、最もよく判らなかったのは、番組が一体どこに照準を合わせていたのかということだ。いつものように一般の視聴者(K-1とPRIDEの区別はつくくらいの)に絞っていたのかも知れないが、もしそうだとして、果たしてどれだけ受け入れられたのか?
番組の構成は、ほぼ全てが試合。当然と言えば当然なのだが、内容によっては評価が全く違ってくる。
出場選手のうち有名選手は、現在PRIDEやK-1の最前線には絡んでいない人たち。秋山選手は例外と言えるだろうが、試合内容と結果は御存知の通り。ヨアキム・ハンセンは実力通りの結果を出したが、如何せん玄人受けはするものの、一般的知名度が無さ過ぎる。ラモン・デッカーに至っては、10年前にキック(或いはムエタイ)で観たかった! というのが正直な感想。あ、そうそう。“前田日明発掘”の未知の強豪は、どのへんが強豪なのか未知のままでしたね。
今や、「格闘技慣れしたお茶の間」を満足させるのは非常に難しいのですよね。
ところで、多少コアなファンにとっては試合以外にも見所満載だったわけですよ。
1.前田日明復活!
2.前田と船木誠勝が公式に同席?
3.上井文彦旗揚げ!
大会前に主に話題になったのはこの3点。だけど……放送ではなぁ〜んもナシ。まぁ、所謂“撮って出し”なので条件的に楽ではないということはわかるのだけれど。でも、初めてじゃないわけだしねぇ。
ん〜、次に期待しましょうかね。もう一回観てみましょうよ。