スプリングボック  童話

スプリングボック         

スプリングボックはジャンプがだいすきです。

ライオンやチーターなどがちかづいてくると、ピョーンととびあがります。

1かいだけピョーンととぶわけではありません。

ピョーン、ピョーン、ピョーンとなんども高くとびます。

おそろしいライオンがきたときだけとぶわけでもありません。

お友だちにであうとピョーン、ピョーン。

ケンカをしてもピョーン、ピョーン。

おかあさんが子供をしかったとします。

「あぶないからとおくにいっちゃだめよ」

ピョーン、ピョーン、ピョーン。

しかられたこどもはションボリします。

ごめんなさいピョーン、ピョーン、ピョーン。

おいしい草がみつかるとピョーン。

お水がおいしいといってはピョーン。

ちかくで見ているシマウマはとつぜんのジャンプにびっくりです。

「スプリングボックさん、ジャンプのときはジャーンプとかいってくださいよ」

「いえいえいえ、おどろかしているつもりはないんです」

スプリングボックはそうこたえるかわりに、ピョーン、ピョーン。

「ほんとうにめいわくなおとなりさん」

シマウマはブルルンと鼻をならします。

もっと小さな動物たちも、ジャンプしたスプリングボックが、どこに着地するのかきんちょうします。

「ふまれたら、たいへん、たいへん」

背の高いキリンだけはあわてません。

「またはじまった。なにがそんなにうれしいのかしら」

「うれしいのじゃなく、かなしいのかな。それともはらをたてているのかな?」

「なんでもかんでもジャンプですませちゃうから、ぼくらにはなやましいんだよね」

でも、ジャンプがにがてなキリンはスプリングボックをうらやましく思っています。

あんなにかるがると高くとべたら、悲しみも腹だちもきえ、いつのまにか幸せ気分になっているような気がするのです。
       

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