タニウツギ  植物

タニウツギが満開である。
遠くからでは単純に淡いピンクのかたまりにしか見えないが、近くでよく見るとあまりの美しさに目をはなせなくなる。

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5月19日、こちらではまだタニウツギが開いていなかった。
伊達市に入ってもまだつぼみらしく、それらしいものが目に入って来ない。

フジは満開だが、ハルモモさんにこの季節見せるなら、やっぱりタニウツギかゼンテイカだろうな。。。

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しかしタニウツギはどこまで行っても咲いていない。
病院ももうすぐだろう。

やむなくフジの花房を手土産にするしかないかとあきらめかけていたその時、タニウツギのピンクが目に入った。
娘が車をUターンさせてくれた。

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闘病で精いっぱいのハルモモさんは、唐突に差し出された花枝が、何の花か最初分からなかったようだ。
気づいて、タニウツギとかすかにつぶやき、瞳に笑みの色を見せるまで数秒を要した。

我々は忘れているが、声を出すには息を深く吸い込み、強く吐き出す力がいる。
ハルモモさんは声を出すと痛いと言って、浅い呼吸の口辺の息だけで話した。
それでも痛い。

帰り際、タニウツギを置いておくかどうか尋ねると、「置いておく」と言った。

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その日から3日後の22日に、ハルモモさんは永眠した。

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今朝は我が庭のタニウツギも満開になった。

花影でハルモモさんが笑っている。
あの歓声が聞こえる。

タニウツギは、ハルモモさんにとって最後の野の花になったのではないだろうか。

出棺の時には仏花のほか、参列者が近くで摘んだ野の花もたくさん納められたと聞いている。
お骨は故郷と裏磐梯に分骨されたとのこと。

ハルモモさん、いつかまた会いましょうね。
私の死の時には、きっと迎えに出てくださいね。








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