都市消防委員会が行なわれた。今年5月に起きた広島県福山市で死者7名を出したホテル火災を受けて、本市でもホテル、旅館など宿泊施設において5月から8月にかけて実施した特別査察についての実施結果について所管事務調査を行なった。
<実施結果>
■ラブホテル等 対象物127 不備対象物68(不備率53.5%)
■その他、ホテル・旅館 対象物229 不備対象33(不備率14.4%)
主な不備事項
・消防設備等の点検結果の未報告 38
・消防訓練の未実施 31
・避難施設の管理不適 24
・消防設備等の一部未設置 9
・消防計画の不備 9
今回の査察で不備事項を指摘された事業所に対しては、通常7ヶ月を要していたものを直ちに警告書の交付を行なうなど早期の是正を指導した。その結果、8/31現在の改善率は改善率は72.3%となった。
しかし、一方で依然として3割近くが未改善の状態が続いているが、今後も引き続き、改善指導を行なうとしている。今後、改善に従わない場合は「命令」を発し、それでも従わない場合は、消防法違反で刑事告発することになっている。今回の福山市の火災事例でも再三にわたる消防署の指導に従わずに大惨事を招いていることから、今後は悪質な違反に対して罰則強化や警告に従わない事業者などの実名公表なども必要になるのではないか。宿泊施設だけでなく、雑居ビルなどでも非常通路にモノをおいたり、塞いだりするケースや避難表示などが隠れたりなどの事例が多く報告されているが、同様に指導していくことが求められる。最近では、災害に対して関心が集まるが、今一度、こうした火災予防など身の回りの安全策の点検も必要となる。
