大飯原発の再稼動をめぐって注目が集まる地元のおおい町議会では賛成11反対1の賛成多数で再稼動に同意することを決めた。この審議をめぐって議会の全員協議会が15分ほど遅れたことの理由を聞かれ新谷欣也議長は鼻で括ったように「私がトイレに行っていて遅れました」と。その後、一言コメントをと食い下がる記者に悪乗りして「あ」と答えた。まさにあ然としたが、この言動に全国から批判が集まり、新谷議長は謝罪し、来週にも辞職することとなった。
一方、群馬県桐生市で庭山由紀市議が自身のツィッターで「放射能汚染地域に住む人の血ってほしいですか?」とか地元農家の生産する野菜を「毒野菜」、またJA幹部を「犯罪者」などと書いた。謝罪や発言の撤回も拒否したため、桐生市議会は20日にも庭山議員に対して地方自治法上の懲戒による議員除名を可決し、議員を失職する見通しとなった。庭山議員は2期目であるが、過去にも問責2回、懲罰動議1回の処分を受けている。日頃から過激な言動で「桐生市議会は日本一の“痴呆”議会」とか「キチガイ」、「うんこタレ」などと政治家の言葉とは思われない数々の問題発言を悪たびれることなく繰り返していた。
放射能をめぐる発言では久間元防衛庁長官の「(長崎の原爆投下について)しょうがない」や最近では鉢呂経産大臣の「放射能つけちゃうぞー」などいずれも引責辞任に追い込まれた。
そうした中、名古屋市会でも6月定例会を前に総務環境委員会では、減税日本ナゴヤが地域委員会をめぐるチラシを作成し、配布したことで紛糾した。そしてこともあろうか内部文書として『地域委員会・ノルマンディー上陸大作戦』と題したこのビラの配布マニュアルが湯川栄光総務環境委員長の名前で出された。ノルマンディ上陸作戦とは1944年ナチス・ドイツに占領された植民地を連合軍が奪還することを目的とした戦闘。歴史や言葉の意味を知っていたかは分からないが、この文書の真偽を問われ、あっさり自分で書いたと認めてしまった。「地域委員会」を所管する常任委員長が「悪乗りし過ぎた」ではすまない。あまりに幼稚すぎて議員以前の問題であり、議会人として恥ずかしい。
