H24年度初めての都市消防委員会で「中川運河再生計画」について所管事務調査が行なわれた。中川運河は名古屋港から笹島エリアまでの全長8.4km。1930年(昭和5年)に完成したが、かつては水上交通の要として利用され発展を遂げてきたが、高度経済成長を経て公害などによって水質が悪化、また輸送交通の変遷に伴い、中川運河を取り巻く環境は厳しくなり、老朽化による耐震性や津波対策など防災面の強化など課題も指摘されている。
名古屋市は堀川と並ぶ再生事業として今後、概ね20年先を見据えた再生計画として基本構想をまとめる方針。再生の基本理念として@人と人、人と運河をつなぐ(交流・創造)A水・緑・生き物に親しむ水辺空間(環境)Bモノづくりの未来を支え続ける(産業)C安心・安全を支える(防災)を掲げる。名古屋港河口付近からレクリエーションゾーン、モノづくり産業ゾーン、にぎわいゾーンと3つのエリアに分ける。
委員会ではにぎわい創出など夢のある街づくりは大切であるが、今後、予測される三連動型地震による津波や液状化など防災面での安全性などが最優先でなくてはならないなど様々な問題点が指摘された。今後、市民からのパブリック・コメントなどを実施し、基本計画の策定を行なう。
