続いて、以下基調報告と意見交換会が行なわれた。
■「議員による首長マニフェスト評価の取組み」〜石橋充志・八戸市議会議員(民主ク)
石橋議員は、小林市長の1期目のマニフェストを独自に数値化して2009年のマニフェスト大賞で最優秀アイデア賞を受賞した。2期目の市長マニフェストも100項目139事業を検証。市の総合計画や市議会の予算・決算特別委員会での議論や担当課へのヒアリングなどをもとに評価・分析した。
■「会派みさわ未来の議会改革の取組み」〜太田博之・三沢市議会議員
みさわ未来は保守系5名の会派で2010年・2011年と2年連続でマニフェスト大賞の議会部門で優秀賞を受賞した。みさわ未来の主な活動は以下のとおり。
@市民に生の声を政策等に反映させるためにタウン・ミーティングの開催(7回実施)
A会派の活動状況を報告する「議会報告会」の開催。
B会派マニフェストの作成
C研修会(視察)等の開催(毎月)
D会派による街頭議会報告会
E会派報告紙の発行
市民の声をもとにマニフェストを作成。情報公開や市民に対する説明責任などを果たし、マニフェストの政策サイクル(PDCA)を実践している点が高く評価をされた。
■「進化・成長するマニフェスト自治」〜葛西憲之・弘前市長
2011年度マニフェスト大賞首長部門グランプリ(最優秀賞)受賞。東日本の震災や社会環境の変化、多様な市民のニーズに的確に対応するためH22年の市長選挙に掲げたマニフェストを着実に実行するためにより進化した形で『弘前市アクションプラン2010』をまとめた。「7つの約束」を項目ごとに達成状況を示す目標を設置し、具体的手法、期限、財源を明示し取組みを具体化した。アクションプランはPDCAのマネジメントシステムで市民との協働で進行管理を行なっていく。特に市民意見を取り入れながらPDCAの「Act」(改善)を重視し、進化・成長させることで自治体経営の基本指針としている。
その後、意見交換では震災後の対応や危機管理などについて議論をしたが、BCPや災害時における議会の対応が法的に位置づけられておらず、単なる御用聞まわりや避難所でのお世話係となっているのが現状。行政だけでなく議会としての明確なシビリアン・コントロールが必要との意見が出された。
(写真は、葛西弘前市長)
