中日ドラゴンズが2年連続でクライマックスシリーズを制して日本シリーズ進出を決めた。ここで野球の論評をするつもりはないが、東郷が最も尊敬するひとりである落合博満監督のリーダーとしての哲学、野球人としての勝負にかける執念には学ぶものが多い。監督就任8年間でリーグ優勝4回、内1回は日本一、2位が3回、3位が1回と素晴らしい成績を残している。
現役時代は、3度の三冠王のタイトルを含む首位打者、ホームラン王、打点王が各5回、MVP2回など輝かしい実績を残した。現役時代からオレ流を貫き、有言実行で成績を残すとういうプロとしての生き様、そこには並外れた精神力と影の努力があったといえよう。そして現役時代の契約更改でも日本人プレーヤーとして初めて1億円プレーヤーとなったのを皮切りに2億円、4億円プレーヤーの先駆者となった。今でこそメジャーリーガーなど5億円プレーヤーも珍しくないが、当時は年功序列社会で終身雇用とういう日本のサラリーマン社会の中で実績を楯に球団との契約交渉に臨み、プロとして自分を最も高く評価してくれる球団を渡り歩いた。ロッテ、中日、巨人、日ハムと4球団に所属した。当時から落合監督の評価は協調性がないとか無愛想とかいわれ、今も時として誤解を与えがちだが、マスコミやファンに対してサービス精神がないとか評される。しかし、結果がすべてのプロの世界でオレ流を貫く姿勢は、勝負にこだわる落合の美学ともいえる。
どっかの知事や市長をみているとポピュリズムで、有言不実行、責任を取らないどころか他人に転嫁する。パフォーマンスやマスコミの動向ばかりを気にしていかにスポットを浴びて目立つかといったことを考えているように思う。派手さや面白くなくても市民は堅実な行政を望んでいるはずだ。報酬のことを今さらとやかく言うつもりはないが、プロ野球の二軍選手の最低年俸は800万円、一軍選手は1500万円だ。あとはすべて能力給である。落合監督が契約更改にこだわったのは、まさにプロとしての誇りである。それに見合った実績と責任といえる。首長も初めから、二軍選手の年俸でいいというのは迎合(ポピュリズム)以外の何ものでもない(800万円は係長級)。誤解を恐れずに言わせてもらえば、報酬以上の利益をもたらすならば、首長であれ、議員であれ1億円プレーヤーがあったっていいのではないか!?私自身、少なくとも報酬以上の仕事をすると評価されるようなプロの議員でありたいと常に思っている。
日本シリーズでの落合監督の意地に期待したい。
