児童虐待が起こるたびに、またかと残念でならない。今回は、名古屋市内で中2の生徒が母親の交際相手の男に暴行を受けて死亡するという事件が起きた。傷害致死で逮捕された男は、守山区内に住む38才の会社員で日常的に暴力を振るっていたという。死亡した生徒は、最近、瑞穂区から名東区内の市営住宅に母親と一緒に引っ越してきたようであるが、弟は祖父母と暮らしており、無事であったが、従前は弟も容疑者の弟から暴力を受けていたようだ。
今回の事件では、児童相談所も通報など児童虐待の事実を把握していた模様で計5回、面会などの指導を行なっていた。また事件の2週間前にも警察官と児童相談所の職員とともに自宅を訪問したというが、一時保護などの措置を取らなかった。警察署に相談があり、連絡を受けた児童相談所は、家庭訪問や調査を行なったが、家庭内のことで対応の難しさを浮き彫りにした。こうした結果で極めて残念としかいいようがないが、再発防止に努めていく必要がある。
河村市長が、現場の実態を踏まえることなく、いまだ地域委員会で児童虐待を行なうといった趣旨の発言をしているが、大変遺憾である。
