東日本大震災の発生直後から災害派遣の任務に当たっていた陸上自衛隊第10師団の35連帯など約200名が、守山駐屯地基地へ戻った。愛知県隊友会や協力会の方々らと共にお出迎えをさせていただいた(ちなみに河村市長は、震災発生後、一度も守山駐屯地(第10師団)へ出向いていないとのこと)。
宮城県名取市、岩沼市、亘理町、山元町の被災地での活動を行なったが、222人を救出、1574名の遺体を収容した。その他、3900トンの給水や34万食分の配色を行なうなど現地での評価は高い。なおも74名の隊員が、被災地に残り、現地の指揮下で生活支援を続ける。
特に遺体の収容作業では、損傷が激しくつらい作業であったという。中には、20代の母親と赤ん坊がおんぶひもで結ばれていたものもあり、隊員が水筒の水で顔の泥を取り除き、毛布に一緒に包んだという。被災地での隊員の生活を知る一旦として、食事は、乾パンや米とレトルト食品がほとんどで、避難所の被災者の皆さんよりも贅沢なものをたべないといったせめてもの配慮という。
政府は、復興財源として国家公務員の給与を下げるというが、自衛隊も対象となる。災害派遣の特殊任務手当ての増額で補填するというが、何とも酷な話である。軍の規律を守り、隊員の誇りと使命感を保ち続けるためにも論功こそあれ、減給する国など世界の常識では考えられない。せめて災害派遣に従事した自衛官(制服組)だけでも減給の対象から外すべきではないか?自衛隊の皆様に心から感謝を申し上げたい。
