生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)は、生態系保全のための新戦略目標(愛知ターゲット)の内、2050年までの長期目標について、関係国の協議で「自然との共生」を盛り込み、大筋で合意した。目標は、日本提案として提出されており、今後大きなスローガンとして取り上げられる。
また生物多様性自治体会議が開催された。国家間の取り組みと同様に自治体レベルにおいても環境問題に積極的に取り組んでいくことが必要である。写真は、会長を務めるカナダのデービット・カドマン氏と意見交換をした。バンクーバーの市議を務めるが、大自然の多いカナダでも環境破壊は深刻な社会問題という。自治体でも地球規模の生物多様性に向けた問題に取り組んでいるとのこと。
一方、COP10の開催中にも関わらず、市民団体が保全を求めている「平針の里山」に重機が入ったとのことである。東郷もこれまで、現地の調査を行ない、本会議でも取り上げてきただけに残念である。なぜこのタイミングで行なうのか?里山の保全は、生物多様性の最大ミッションのひとつに掲げられている。COP10の開催地として大変遺憾である。
