先般、法政大学で講演した後、全国の議員から名古屋市の議会改革の取り組みについて評価するメールなどをいただいている。マスコミ報道と随分ギャップがあり、何が実際に問題になっているのか、よく理解できたというようなものが多い。
名古屋市議会基本条例については、多くの有識者からも高い評価をいただいた。現在、それぞれの議会において制定に向けて検討しているところも多くあり、もっと話を聞きたいとか、資料を送ってほしいといった要請があった。また埼玉県の所沢市議会は、11月に名古屋市議会の調査に行くとのこと。名古屋市のこうした議会改革の取り組みが、全国でも注目され、関心が高く、評価をいただいている点は、率直にうれしく思う。
議会と市長の対立のみが煽られ、現在のリコールが行なわれているが、本来、議会と市長の意見の対立があったとしても二元代表制の健全な形で機能しているといえる。むしろ、多くの自治体であったように「相乗り」で市長を支え、政策の意思決定が行なわれてきたことが、二元代表制を形骸化させてきた。議会運営が優先され、事実上の「議会内閣制」のような体質があったともいえよう。民主主義の制度は、権力分立によって均衡が図られている。権力の一元化は、独裁となる危険がある。
■大阪府〜府市合併構想、議会内閣制を提言。
■名古屋市〜議会ボランティア化。(定数半減)
■阿久根市〜首長独裁。(議会無視)
