名古屋市で最も標高の高い東谷山(198M)の中腹にある南社古墳の発掘調査と現地説明会に約90名が参加し行なわれた。昨年は、東谷山の山頂にある中社古墳で円筒埴輪が発掘された。南社古墳も4世紀半ば頃ほぼ同時期につくられたものと思われる。
現在、上志段味地区では、大小70基の古墳群があり、教育委員会は、文化財として保存し、「歴史の里」の整備を計画し、発掘調査を行なっている。南社古墳は、発掘調査が行なわれておらず、今回が初めての学術調査となったが、これまでは前方後円墳と推定されていたが、今回の調査で円墳であることがあきらかになった。墳丘の大きさは、南北で30メートル、高さ5メートル。志段味古墳群の特徴としては、白鳥塚古墳や尾張戸神社古墳、中社古墳、南社古墳など白い石で古墳の表面を飾るという特徴が見られる。
「歴史の里」については、東郷も本会議や教育子ども委員会で取り上げ、これまでも中社古墳の発掘調査にも立ち会ってきたが、大和政権との繋がりが強いと考えられており、学術的にも貴重な資源である。区画整理事業でまちづくりを進めている上志段味地区においては、地元の期待も高い。今後、国の史跡指定を得るよう努めているが、また整備基本計画の策定を早急に行なっていくよう求めていきたい。
