2010年COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)を前に県下7大学で著名人らによる講演が行われた。
「環境成長経済〜国と地域のつくり直し」と題して、北川正恭早大院教授が講演した。三重県知事時代の環境への取り組みについて話をした。また高度経済成長期の公害問題にも触れ、物質的豊かさのみを追求し、四日市ぜんそくなど当時、大きな社会問題となったことを振り返り、経済一辺倒ではなく、「環境」がキーワードとなる地球規模での経済活動が重要であるとのこと。愛・地球博の理念が受け継がれ、今年、愛知県でCOP10が開催されることの意義を唱えた。また地域主権についても話をされた。河村市長の減税についても触れた。良いか悪いかは、言明を避けたが、地方税のあり方は、本来は地方の裁量によって決める必要があるとのこと。
中期戦略ビジョンで「冷暖房のいらないまち」ということをめぐって議論が集中したが、総合政策の指針としては、現実的でないとして文言を一部修正したが、なるべく冷暖房のいらないという理念を具現化していくことは必要であろう。例えば、冷暖房の温度設定や緑地比率を高めたり、温室ガス(CO2)削減についても具体的数値をもって行政の施策として取り組んでいくことが課題となる。
